イベントレポート「はなけっと」

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イベント情報

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イベントレポート

申込み

 どういう経緯で情報を得たかはもう覚えていないのですけど、花巻で開催される新しい同人誌即売会「はなけっと」。初開催の同人誌即売会というといろいろネガティブな印象がつきまとうのは仕方がないと思います(苦笑)。
 8月のCOMITIAが終わった頃にはその存在には気づいていましたが、最初のころはあまり乗り気ではなかったと思います。ただ、いくつか好材料もあって、まずは「イリエの情景」シリーズを出している「ドジョウ街道宿場町」というサークルが参加するということ、チラシには「コスプレ交流会」と書かれているのが気になるものの、コスプレコーナーはCRUSH!のように本を売るスペースと同じ部屋にはならないとのことだったので、その点は安心できました。
 開催規模も100SPと妥当な数字ですし、Twitterで「はなけっと」を検索してみると、触れている人はそれなりにいますし、なんとなく本を作るサークルも多そうだったので思い切って申し込んでみることに。結局、悩んだ期間は一週間ぐらいだったと思います。
 オンライン限定の申し込み(ただし参加費は振り込み)、サークルカットはメールで別送という独特の申し込み方法、日記にも書きましたけど構成が分かりづらいウェブサイトということもあって、申し込みは多少難儀しましたが、受け付け完了メールも届いたので一安心です。

 申し込み完了=サークルカットも送付しているという思考回路ができあがっているので、サークルカットを送るのをすっかり忘れていて、そのことに気づいたのは〆切数日前だったと思います。Twitterで注意喚起してくれた公式アカウントに感謝ですね。
 ともかく、サークルカットを用意しなければなりません。今回は創作文芸として参加するのでCRUSH!からの流用で作成。サークルカットに「創作文芸あります」と書かれても意味が無いという趣旨の発言をしたばかりということもあるので、頒布物の説明を加えた形で作成しました。
 そういえば、「CRUSH!(奥州市)」も「ポケットマニア(大船渡市)」も横長のサークルカットでしたけど、「はなけっと」はスタジオYOUとかコミケのように縦長のサークルカットですね。「イワケット(滝沢市)」はよくわからないです…。

参加準備

 小さなイベントですので告知はあまり大々的にするつもりはなかったのですが、新しいイベントですし、既刊も全部持って行くので、思い切って告知用の画像を新しく作りました。普段なら配置が決まってから告知用画像を作るのですが、COMITIAと違って開催までの期間も短いですし、配置がわからないうちから告知を開始。新しく作った告知画像は途中2回作り直して最終形に落ち着きました。
 配置番号と同時にサークル一覧が公表されると、異様に「創作文芸」が多いという印象。聞いたことがないサークルが多いので、文学フリマでチラシを配ったんだろうと思いましたが、イベント当日にパンフレットを確認すると、チラシ配布協力として「文学フリマ」が記載されていたので予想どおりでしたね。(一方、「CRUSH!」や「ポケットマニア」が含まれていないのはちょっと不思議でした。)

イベント当日

 時々雨がぱらつくような天気のなか、前日に飲み会があった関係で宿泊した北上から花巻空港駅まで電車で移動し、Ingressをしながら徒歩で会場へ向かいます。事前に調べた限りですと距離は2.2kmということで、いつものようにスーツケースで自力搬入だった場合は相当しんどい距離だったと思いますが、今回は事前に本を送っていたので結構爽快に移動できたと思います。


α6300(ILCE6300) + SEL1018(E 10-18mm F4 OSS)
1/60sec, F8.0, ISO250, 27mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 普通に歩けば30分ぐらいの距離ですが、何だかんだ45分ほどかかって会場に到着。手作り感溢れる案内で歓迎されます。なお、「入って右」と書かれていますが、ここの自動ドアは封鎖されていました(笑)。


α6300(ILCE6300) + SEL1018(E 10-18mm F4 OSS)
1/80sec, F8.0, ISO100, 15mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 「はなけっと」がなければ知ることも来ることもなかったであろう花巻市交流会館(旧花巻空港ターミナル)。中に入るとどことなく空港だった面影の残るレイアウトですね。

 どことなくMIBとかマトリックスを彷彿させるスーツ姿のスタッフに案内されつつ自スペースに到着すると、両隣のサークルが既に準備をしていたので挨拶をしつつ荷ほどき、スペースのセッティングを開始します。


α6300(ILCE6300) + SEL1018(E 10-18mm F4 OSS)
1/60sec, F8.0, ISO800, 27mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 この辺は手慣れたもので、さくっとセッティングを終了。自転車でイベントに参加していたときの名残でディスプレイ用品を極限まで削減しているのですが、そろそろもう少し目立たせたいなあと思いつつ着席して開場を待ちます。

イベント百景

恋し浜ホタテ。直径は6センチぐらい、厚みも2センチぐらいある。
「恋し浜ホタテ」
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/800sec, F3.2, ISO100, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

カレーだJのキーマカレー。お肉ゴロゴロ入ってて大満足。
「カレーだJのキーマカレー」
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F3.2, ISO125, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 15時にイベントが終わり、片付けが終わった後は餅まきならぬ菓子まきで同人誌即売会の部が終了しました。コスプレ撮影は17時まで続けられるそうです。肝心の私は15時45分にNianticの須賀健人アジア総括マーケティングマネージャーが花巻空港に到着するのを出迎える予定が入っているので、菓子まきが終わった瞬間挨拶もそこそこに会場を後にしました。「はなけっと」に参加された皆さん、お疲れ様でした。

はなけっとのよかったところ・気になったところ

 いつもなら「最後に」という形でイベントに参加してみた感想を書くのですが、今回はその前に「はなけっと」自身について、アンケートには書き切れなかった事を書いておこうと思います。

よかったところ

同人誌を出すサークルが多かった
 今回の「はなけっと」で最も良かったのはこれでしょう。やっぱり、同人誌即売会ですので本があった方がいいですよね。一般参加者には同人誌を探す楽しみもありますし、自分のスペースを離れて他のサークルを覗いたときもわくわくしました。グッズ系のサークルも多かったですが、レジンやタイピンなどのアクセサリー系が多くて華やかな雰囲気でした。チラシを配ったようなので、「土沢アートクラフトフェア」に参加しているような人も中には居たのではないでしょうか。
 2回目が行われるとしたら、今回と同じ規模のサークルが参加してくれるとうれしいですね。
食事がよかった
 「おいしいものを食べられる」と称したイベントでしたので、それを信じてお昼ご飯を買わずに挑んでみましたが、大正解でした。
 お店自体も、沿岸と内陸のお店がそれぞれあるのがいいですね。県外から来た人は両方食べられますし、沿岸から参加した私は内陸のものを食べたいのでそういう欲求も満たしてくれました。恋し浜ホタテは美味しいのを知っているのでもちろん食べましたが(笑)。
 時間があればクレープも食べたかったのですが、「はなけっと」の後のイベントが立て込んでいたので、泣く泣くあきらめました。キッチンカー付き同人誌即売会、ありですね。次は個人的にオススメのコーヒー屋さん「Happiece Coffee」に是非…!
トイレが会場内にある
 会議室で開催される同人誌即売会ではまずあり得ないので、旧花巻空港ターミナル様々といったところでしょうか。トイレのためだけにパンフレットを持って出入りするって地味に面倒なんですよね。
会場が明るい
 作品は見やすいですし、コスプレもきれいに見えるし、いいことずくめだと思います。これだけ明るい同人誌即売会といえば、ユートリーで開催されていたおでライ八戸以来かもしれません。考えてみたら、あれだけ大きな窓がある部屋での同人誌即売会はこれが初めてですね。照明は単純な蛍光灯ですし、コスプレ撮影的にはホワイトバランスが取りやすかったのでは?
 あと、それなりの人が経験していると思うのですが、会場で見たときのイメージと、家に持ち帰ったときのイメージが違うという事があると思います。ですが、ここは会場の照明が蛍光灯なので、そういう違和感も少ないのではないかと思います。その逆の、自宅で見たときはきれいだったのに、会場に搬入するとくすんで見えるというのもこの会場なら起こらないと思います。雑貨系のサークルやフルカラーの表紙のサークルにはとてもうれしいのではと思います。

気になったところ

 一方で、気になるところも当然あるので書いてみようと思います。それだけ期待しているという部分でもありますね。

ウェブサイトが分かりづらい
 日記にも書いたのですが、ウェブサイトの構成わかりづらいのが気になりました。
 一般参加、サークル参加、コスプレ参加、参加申し込みはそれぞれ独立させた方がいいと思います。あと同人誌即売会エリアでの飲食禁止というのは参加者への共通の注意事項としてサイトの方に載せておいて欲しかったです。
 Javascriptでページ内容を書き換えているのか、どのページを閲覧してもURLが同じなので、ブラウザの「戻る」を選択すると「はなけっと」のページから出てしまうのが気になりました。閲覧する人は様々な場面でページを行き来しますので、わかりやすいナビゲーションにして欲しいです。それに付随する問題で、URLが共通なので、Twitterの公式アカウントで「サークル一覧を載せました」と書かれたURLをクリックしても、行き先はトップページなので二度手間というデメリットもあると思います。
同人誌即売会エリアでの飲食禁止
 会場がカーペット貼りの同人誌即売会ではよくあるのですが、「はなけっと」もご多分に漏れずでしたね。気にはなりますけど、11時~15時と標準的な開催時間なので、絶対嫌という事ではありません。会場も広くないですし、ちょっと席を立って飲みにいける規模だと思います。むしろキッチンカーに動線を誘導できて売上に貢献しているかもしれません(笑)。
交通の便の悪さ
 「駐車場スペースが限られておりますので、なるべく公共交通機関をご利用ください」とアナウンスされていましたが、肝心の公共交通が貧弱なのが気になります。
 バス停留所の案内を細かくしていたのは良かったのですが、バスの時刻表も抜粋版で用意してあるとわかりやすかったと思います(時間を間違って転記してしまうというリスクは当然あるので、手間は掛かりますが)。どこの地方都市でもそうですが、バス会社の路線案内も時刻表も、初めてそのバスを使う人にはかなりハードルが高いので、その点を解消してもらえればと思います。
 徒歩についてですが、花巻空港駅から歩ける距離ですが、横断歩道が少ない国道4号沿いをずっと歩くことになるので、花巻空港駅口交差点、方八丁交差点で横断歩道を渡るという注意書きをした会場までの案内図が別にあった方が良かったと思います。そこを逃すと、会場近くの地下通路で横断するしかないので。
 ただ、先にも書いた通り、会場そのものはかなりいい会場だと思います。会場の良さと交通の便の悪さをどうやって折り合いをつけるかが課題かもしれません。
BGMの音量
 BGMは他のイベントと違ってDJミックスされていて(DJさん、サークル入場時間から長丁場でお疲れ様でした…!)凄く良かったですし、退屈しなかったのですが、BGMの音量自体はもう少し下げた方がいいと思います。会話に支障が出るのはたぶん誰も望んでないでしょうし。あと選曲が同年代感あって親近感ありました(笑)。

最後に

 何度か地方の即売会に参加してきましたけど、全体的に「本を見に来ている」という人が多かったように感じます。サークル側としてはこれは本当に嬉しいですね。本について質問されることもありましたし、他のイベントとはちょっと違う雰囲気でした。初めてのイベントと言う事もあって、「成功させよう」というそれぞれの思いがいい方向に働いたという側面ももちろんあると思います。

 気になる点はいくつかあるのですが、多くの方が課題に挙げているという「公共交通」について。
 これは一朝一夕には解決出来ない問題だと思います。これほどいい会場(しかも安い)は駅の近くでは中々見つけられないでしょうし、難しいですね。商工会のバックアップがあるイワケットは無料送迎バスがあるようですけど、流石にそれはハードルが高いでしょうし。
 サークル側は宅配搬入・搬出できるので、いざとなればほぼ手ぶらでも参加できますが、コスプレ参加者は衣装を、一般参加者は戦利品を持っての移動になります。撮影メインの方はカメラを持っての移動になるでしょう。今回は晴れていましたが、雨だった場合を考えると少し怖いですね。
 ちなみに「はなけっと」は駅から2.2kmですが、「CRUSH!」も1.7kmあるので距離としてはさほど違いはないのですが、CRUSH!のほうは水沢駅にはタクシーが確実にいるという安心感は大きいです。花巻空港駅も私が見たときは2台ほど待機していました。
 気になってみて調べてみましたが、私がバスを使う場合、花巻駅着(8:54)→花巻駅発(9:17)→葛着(9:32)、葛発(16:27)→花巻駅着(16:43)→花巻発(17:48)の行き帰り1ルートしかありません。これはかなり綱渡りですね…。やはり乗り合いタクシーしかないのでしょうか…。

 さて、イベントを振り返ったところで次回のイベントですが、次のようになっています。

 2017年のイベントは残すところ2回となりました。2018年のイベント参加予定は現在ないので、気になっている本がある場合はどちらかのイベントでお越し頂ければと思います。CRUSH!52については、COMITIA122の宅配搬入〆切前に取り置き申込みを行いたいと考えていますので、続報をお待ち下さい。

 「はなけっと」はイベントとしては本当に楽しいイベントでしたので、第2回があることを期待して待っています。
 最後になりましたが、「はなけっと」に参加された皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。

初出: 2017年10月16日
更新: 2017年10月16日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2017 Suzuhibiki Yuki

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