大槌町 ここは復興最前線 ~震災復興記録写真集2016~

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 地震が起きる前の美しい景色を収録した写真、津波や火災が町を襲う写真、その後の1年を綴った写真などをまとめた本が、新聞社、自衛隊、自費出版など、様々なところから出版されています。そして、三陸沿岸にある書店はもちろん、道の駅や土産物店には、必ずと言っていいほどこれらの本や、映像を収めたDVD・BDを取り扱ったコーナーが設置されています。

 それでは、「今」はどうでしょうか。
 四方八方から遅いと言われながらも着実に復興に向かって進んでいる今のこの姿を、どれだけの人が知っているでしょうか。

 「今」はなかなか伝わりません。伝えてくれる人もほとんどいません。
 この本は、そんな「今」を460枚の写真で綴った大槌町の復興記録写真集です。

460枚の写真で記録する大槌町の「今」

メディアで扱われない復興現場の「今」を記録する

 6~7ページの見本(上町2015年4月)
6・7ページ(上町の2015年4月)

 6年の月日が流れ、徐々にメディアから姿を消しつつあるその姿。もちろん、それが一方的に悪いことと決めつけることはできません。忘れたい人も数多く要るでしょう。

 一方で、「今」を知りたい人もいます。ですがその人はどうやって「今」を知ればいいのでしょうか。
 今を知りたいのに、今を伝える人がいない。それなら趣味で現場の写真を撮り続けている私が本にしてしまおう。
 そんな思いを胸にこの写真集を作りました。

大槌町・町方地区の復興の歩みを1年にわたって撮り続けた写真を458枚、114ページ収録

23~24ページの見本(本町・大町2016年6月)
23・24ページ(本町・大町の2016年6月)

 町方地区はかつて大槌城や大槌代官所が設置された町の中心部を含む地域です。本書はその町方地区の復興の様子を1年にわたって撮影した写真で構成しています。
 市販の写真集になるような、一目で美しいとわかる景色ではありません。
 現場と言っても、ダムや橋などの心躍るような巨大建造物の写真でもありません。
 しかし、そこには、たゆまず現場は動き続けているという純然たる事実、人々の歩みが記録されています。

 2016年4月から2017年3月までに撮影したおよそ4000枚の写真から458枚を選び、収録。「今」を伝えるための本ですので、1枚の例外を除き、全て2016年度の写真で構成しています。その他、大槌に関する写真を25枚収録しています。

全ての写真にキャプションつき
復興の歩み、まちづくりを記録した資料として

26~27ページの見本(末広町2016年4月・5月)
26・27ページ(末広町の4月・5月)

 私は工事の専門家ではありません。膨大な工程で構成される「まちづくり」のほんの一握りを知っているに過ぎませんが、わかる範囲で写真の中で行われている作業内容や、進捗状況をキャプションとして記述するように努めました。

 現場写真については、上町、本町・大町、末広町に分け、それぞれ月別に整理。ページをめくるごとに復興が進んでいく構成になっています。
 付録として2016年度の復興にまつわる年表や、町方地区の簡単な図説も収録しています。

内容抜粋

表紙(県道開通式を前日に控え、くす玉の準備が行われている写真)
表紙

2~3ページ(目次)
2・3ページ(まえがき・目次)

46~47ページの見本(本町・大町2016年7月)
46・47ページ(本町・大町の2016年7月)

60~61ページの見本(末広町2016年7月)
60・61ページ(末広町の2016年7月)

82~83ページの見本(上町2017年2月)
82・83ページ(上町の2017年2月)

104~105ページの見本(末広町2017年3月)
104・105ページ(末広町の2017年3月)

詳細

2016年2月、町方地区のC北工区(末広町の一部)で、最初の宅地引き渡しが行われた。
同年4月、末広町の災害公営住宅の入居が始まった。
同年7月、県道元の位置で開通し、パレードが行われた。
数ヶ月に一度、宅地の引き渡しが行われ、ゆっくりだが着実に増えていく住宅。

復興を語るのに脚色は必要だろうか。
復興を語るのに感動は必要だろうか。
テレビでは触れられない震災復興の「今」がここにある。

津波とその後の火災でほとんど全てを失った大槌町が、復興周回遅れとまで言われた大槌町が、マイナスの上にゼロを作り、ゼロの上に新たな街を築いていくその過程を、460枚の写真で振り返る。

本の仕様など

大槌町 ここは復興最前線 ~震災復興記録写真集2016~
ジャンル  情報・評論(写真集)
発行日 2017年8月20日 COMITIA121
仕様   頒布価格 2000円(紙版)
1800円(電子版)
大きさ A4縦
ページ数 118ページ(表紙4ページ含む)
作者   写真 鈴響雪冬
文章 鈴響雪冬
装幀 鈴響雪冬
印刷・製本   表紙 4色フルカラー
本文 4色フルカラー
印刷・製本 株式会社グラフィック
印刷方式 オンデマンド印刷
製本方式 並製本・無線綴じ

収録内容

 2016年度中に撮影したおよそ4000枚の写真から460枚を選出し、収録しています。「今を伝える」というコンセプトで作成しているため、2015年度以前の写真は掲載していません。

目次

注意事項

 この写真集は自費出版です。大槌町、都市再生機構、町方復興CMr、各種施工業者の業務や職員とは一切関係ありません。業務の妨げとなりますので、各所への問い合わせ等はおやめ下さい
 問い合わせについては当サイトのメールフォームよりお願いします。

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 2018年6月2日に完売しました。ご愛読ありがとうございます。
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図書館での閲覧・貸し出し

 この同人誌は以下の図書館で閲覧や貸し出しができます。開架場所は2018年12月8日時点の情報です。最新の情報は各図書館のOPACをご利用下さい。

岩手県大槌町 大槌町立図書館 東日本大震災(大槌)
閲覧および貸し出しが可能です。
岩手県盛岡市 岩手県立図書館 3F 震災関連資料コーナー
閲覧および貸し出しが可能です。
東京都千代田区 国立国会図書館 東京・本館
閲覧のみ可能です。

誤字脱字の訂正について

第1版

ページ
108ページ 遺族の元へ帰り、現在は70柱。 遺族の元へ帰り、現在は69柱[*1]。
114ページ 地元の松村建設が行方不明者の発見と犠牲者の鎮魂を祈って作った蓬莱島。2016年のクリスマスからライトアップし2017年の正月に撤去予定だったが、好評のため2017年のお盆まで残すことに。 地元の松村建設が行方不明者の発見と犠牲者の鎮魂を祈って作った蓬莱島とライトアップ。2016年のクリスマスから翌年正月までの予定だったが、好評のためお盆まで延長すると報じられた。実際にはライトアップの内容を変更しつつさらに延長され、2018年4月頃に撤去された。[*2]
  1. 2017年7月に1柱判明し、遺族の元へ帰りました。111ページの年表は納めた当時は70柱のままのため、修正無しとします。
    なお、納められている遺骨の数は減っていくため、本稿については今後の修正を行いません。
  2. 発行当時は2017年お盆に撤去予定との報道が最新情報でしたが、実際にはさらに延長され(照明も「生きる」と文字が崖に浮かび上がるように変更)、2018年の4月頃に撤去されました。本稿については、2017年時点の情報としては正しいため、修正なしとします。

第2版(電子版のみ)

 既知の誤字脱字はありません。

初出: 2017年05月28日
更新: 2018年12月08日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2017-2018 Suzuhibiki Yuki

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