大槌町 ここは復興最前線 ~震災復興記録写真集2017~

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津波とその後の火災で甚大な被害を受けた大槌町が、新しい待ちを築き上げていくその姿を記録するオールカラー写真集

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 被災前の美しい景色の写真、地震や火災が町を襲う写真、被災直後の写真は、新聞社、自衛隊、自費出版など、様々なところから出版されています。そして、三陸の書店はもちろん、道の駅や土産物店には、必ずと言っていいほどこれら本やDVD・BDを取り扱ったコーナーが設置されています。大きな書店であれば東北から遠く離れていた場所でも手に取ることができるでしょう。

 それでは、「今」はどうでしょうか。
 町民や技術者が一歩一歩進む姿を、どれだけの人が知っているでしょうか。

 「今」はなかなか伝わりません。伝えてくれる人もほとんどいません。
 この本は、そんな「今」を750枚の写真で綴った大槌町の復興記録写真集です。

754枚の写真で記録する大槌町の「今」

メディアで扱われない復興現場の「今」を記録する


8・9ページ(上町の2017年4月)

 7年の月日が流れ、メディアから姿を消しつつあるその姿。
 忘れたいと思う人、思い出したくない人がいる一方で、「今」を知りたい人もいます。ですが、その人はどうやって「今」を知ればいいのでしょうか。
 知りたいのに、伝える人がいない。
 それなら趣味で現場の写真を撮り続けている私が本にしてしまおう。そんな思いでこの写真集を作りました。

大槌町・町方地区の復興の歩みを1年にわたって撮り続けた写真


10・11ページ(上町の2017年4月)

 町方地区は大槌城や大槌代官所が設置されていた時代もある大槌町の中心市街地です。その町方地区の復興の様子を1年にわたって撮影した写真を収録しています。

 メインコンテンツとして、2017年度の復興記録写真を537枚収録しています。
 また、シリーズの総まとめとして、5箇所の定点観測写真、JR山田線の復旧模様、年表などについては2015年~2018年度分を収録。さらに、2018年度の写真も収録し、最新の動向までをカバーしています。

全ての写真にキャプションつき 復興の歩み、まちづくりを記録した資料として


20・21ページ(本町・大町の2017年4月)

 私は工事の専門家ではありませんが、可能な範囲で作業内容や進捗状況をキャプションとして記述しました。
 現場写真については、上町、本町・大町、末広町に分け、それぞれ月別に整理。ページをめくるごとに復興が進んでいく構成になっています。

内容の抜粋

「まえがき」と「目次」
2・3ページ(前書きと目次)

30・31ページ(末広町の4月)
30・31ページ(末広町の2017年4月)

末広町の2017年7月の様子を掲載したページ。
42・43ページ(末広町の2017年7月)

上町の2017年8月の様子を掲載したページ。
50・51ページ(上町の2017年8月)

JR山田線の復旧の様子を掲載したページ。
120・121ページ(鉄道)

城山から御社地周辺を見下ろすアングルの定点観測のページ。
150・151ページ(定点観測「御社地」)

内容の抜粋(PDF)

 PDFで中身を確認する(11MB)

詳細

 「まちづくり」とはなんだろうか。
 私は、「住民主体、または住民と行政が一緒になって行う、生活をよりよくするための継続的な活動」が「まちづくり」であると考える。
 復興事業に限らず、面的なインフラ整備、宅地整備というものは生活の舞台を整えたり生活を豊かにするものであって、「まちづくり」のほんの一部に過ぎない。そこに人々が生活し、課題を見つけ、それに立ち向かっていくその一連の流れ、その過程で生み出される文化や景色が「まちづくり」なのである。

 では、「復興」とはなんだろうか。
 復興を「元の生活に戻ること」「人々の営みが安定すること」と定義するならば、やはり復興事業はその基盤を用意したに過ぎない。基盤が整備され、人々がその上で生活し、そこに新たな文化や景色が生まれる。そうしてようやく復興は終わるのだ。

 復興事業は「復興」のほんの一部に過ぎない。しかし、確かにそのために人は知恵を絞り、重機を操り、山を切り崩し、土を盛り、新たな生活の場所を築き上げた。ここから真の復興が始まるのだ。
 この写真集は、大槌町が、そこに住まう人々が、そこに関わる技術者が、歩んできた道を記録した写真集である。

本の詳細

A4・170ページ・オールカラー・3000円

大槌町 ここは復興最前線
~震災復興記録写真集2017~
ジャンル  情報・評論(写真集)
発行日 2018年11月25日(COMITIA126)
仕様   頒布価格 3000円
大きさ A4縦
ページ数 170ページ
作者   写真 鈴響雪冬
文章 鈴響雪冬
装幀 鈴響雪冬
印刷・製本   表紙 4色フルカラー
本文 4色フルカラー
印刷・製本 株式会社グラフィック
印刷方式 オンデマンド印刷
製本方式 並製本・無線綴じ

収録写真の詳細

 岩手県大槌町が東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)から復興していく姿を追った写真集です。

本編

 写真集の本編となる2017年度の写真を537枚収録。

本編の目次と収録範囲
目次 収録範囲
上町、本町・大町、末広町 2017年4月~12月、2018年3月
末広町よ市 2017年8月12日
信号機設置 2018年2月22日

おまけ

 定点観測やJR山田線の様子などを217枚収録。

おまけページの目次と収録時期
目次 収録範囲
おしゃっち(上棟式) 2017年10月7日
おしゃっち(オープン) 2018年6月10日
JR山田線復旧工事 2017年6月~2018年10月
2018年度の大槌 2018年4月~10月
定点観測 2015年~2018年10月
パノラマ 2015年3月~2018年10月
大槌町役場旧庁舎
大槌の歩み(年表) 2013年1月~2018年3月
大槌の景色  

注意事項

 この写真集は個人製作の同人誌です。大槌町、都市再生機構、町方復興CMR、大槌復興CMR、各種施工業者の業務や職員とは一切関係ありません。業務の妨げとなりますので、各所への問い合わせ等はおやめ下さい。
 問い合わせについては当サイトのメールフォームよりお願いします。

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 2019年11月3日に紙の本は完売しました。ご愛読ありがとうございます。
 再版予定はありませんので、電子書籍をご購入頂くか、図書館をご利用下さい。

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図書館での閲覧・貸し出し

 この同人誌は以下の図書館等で閲覧や貸し出しができます。開架場所は2019年11月7日時点の情報です。最新の情報は各図書館のOPACをご利用下さい。

岩手県大槌町 大槌町立図書館 東日本大震災(大槌)
閲覧および貸し出しが可能です。
岩手県盛岡市 岩手県立図書館 3F 震災関連資料コーナー
閲覧および貸し出しが可能です。
東京都千代田区 国立国会図書館 東京・本館
閲覧のみ可能です。
もりおか復興支援センターリブライズ
閲覧および貸し出しが可能なようです。(作者による寄贈ではないため詳細は不明です)
東日本大震災津波伝承館 いわてTSUNAMIメモリアル
館内閲覧用に寄贈しましたが、現在閲覧が可能かどうかは確認していません。

誤字脱字の訂正について

第1版

ページ
83 北西方向からおしゃち方面を見る。 北西方向からおしゃっち方面を見る。
88 おしゃっちの屋根の部分。意匠を凝らした頬杖が印象的。 おしゃっちの屋根の部分。意匠を凝らした方杖が印象的。 
144 2016年6月10日:上下水道管の埋設工事が進む。 2016年3月23日:上下水道管の埋設工事が進む。
146 144(右下のページ番号) 146
146 2018年2月22日:(中略)5月にはIBCジオチャリティミュージックソンに 2018年2月22日:(中略)5月にはIBCラジオチャリティミュージックソンに
147 145(左下のページ番号) 147
156~157ページの表記について
本作では「40人の職員らが犠牲になった」としているが、大槌町が発行した「生きる証」には津波は庁舎前で災害対策本部を設営するなどしていた職員たちに容赦なく襲い掛かり、逃げ切れなかった28人と、役場に向かう途中などの11人を合わせた39人が犠牲になったと記述されている。これは町の第三セクターである大槌町畜産振興公社職員1人が含まれていない人数である。本作では「職員ら」と表記しているため誤りではないが、「生きる証」に掲載されている人数と違いがあるため補足する。

第2版(電子版のみ)

ページ
144 2016年6月10日:上下水道管の埋設工事が進む。 2016年3月23日:上下水道管の埋設工事が進む。
146 144(右下のページ番号) 146
146 2018年2月22日:(中略)5月にはIBCジオチャリティミュージックソンに 2018年2月22日:(中略)5月にはIBCラジオチャリティミュージックソンに
147 145(左下のページ番号) 147

第3版(電子版のみ)

 既知の誤字はありません。
 「生きる証」での記載を受け、156~157ページの表記について下記の通り修正を行った(後半の変更は文字数調整によるもの)。

ページ 変更前 変更後
156~157ページ 当時の町長や幹部職員(課長11人中7人)を含め40人の職員らが犠牲になった大槌町役場旧庁舎。様々な経緯を経て解体が決定しているが、手続き上の不備があり、2018年10月現在、解体工事は止まっている。
なお、解体をめぐって「おおづちの未来と命を考える会」が震災の教訓を後世に伝えるための社会的・文化的価値の評価・検証と現場保存を求めて住民訴訟を行っている。改めて震災検証を求める声、解体を望む声、保存を望む声、なぜ旧庁舎だけ特別扱いするのか、など、様々な声がある。
※1954年竣工。2014年に増築部分が解体され、現在残っているのは正面の庁舎のみ。2階の天井まで津波が押し寄せた。
当時の町長や幹部職員(課長11人中7人)、畜産振興公社職員1人を含む40人の職員が犠牲になった大槌町役場旧庁舎。様々な経緯を経て解体が決定しているが、手続き上の不備があり、2018年10月現在、解体工事は止まっている。
なお、解体をめぐって「おおづちの未来と命を考える会」が震災の教訓を後世に伝えるための社会的・文化的価値の評価・検証と現場保存を求めて住民訴訟を行っている。解体・保存のみならず、再検証の必要性、旧庁舎だけ特別扱いすることへの疑問など様々な意見がある。
※1954年竣工。2014年に増築部分が解体され、中央棟のみ現存。2階の天井まで津波が押し寄せた。
初出: 2018年06月16日
更新: 2019年11月07日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2018-2019 Suzuhibiki Yuki

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