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第十二回文学フリマ

イベント情報

イベント概要

参加メンバー

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記録

即売会報告

こういうイベントもあるんだね

 日記でも少し触れたとおり、文学フリマの存在自体は第一回開催から知っています。文学フリマとその他の同人誌即売会との雰囲気の違いや、イベントそのもののスタンスの違い、参加するサークルの性質の違いも、知識としては持ち合わせていました。
 そして今回、私は初参加でサークル参加という形で文学フリマに参加することになりました。率直な感想は「こんなイベントもあるんだ」という事。そしてその方向性の違い故に、もう一度参加する? と聞かれたら、「ちょっと保留」と答えるようなイベントでした。

 現代的な意味での同人サークルである雪待終夜や希望風のスタンスは、同人誌即売会ではない文学フリマと少しズレがあるよね、というのが率直な感想でした。

 尤も、ズレがあると言うことであって、文学フリマが苦手と言うことではなく、こういう方向性のイベントがあるのもわかったけど、(私達と)やり方が違うから、これはちょっと違うよね、という位置づけです。

移動

 イベント会場に移動するに当たり、初めてJRや三セク以外の私鉄路線を使ったイベントとなりました。具体的には秋葉原から品川へJRで移動し、品川で京急線に乗り換えて京急蒲田駅という流れです。
 昔、そうさく畑が今回の会場である大田区PiOで開かれていた頃は、私自身が地理に疎かったこともありJRしか使っていなかったので、駅からすごく歩いたと言うイメージがあったのですが、京急蒲田駅から会場は苦にならない程度の距離ですね。
 会場自体はその周辺が立体交差の工事中と言うこと以外は昔と何ら変わないたたずまいで、「久しぶりに来たなあ」というのが最初の感想でした。

イベント

 いつもイベント会場に到着するのはサークル入場開始直後ですが、今回は入場開始時間から20分ほど経った頃に会場に到着。受付をすませてスペースに向かうと両サイドのサークルは既にセッティングを終えていました。島の中で最初に来て、他のサークルが来る頃には準備がほとんど終わっていることばかりでしたので、挨拶をされるという立場というのは中々新鮮でした。
 遅れを取り戻すべく急いでと言うわけでもないのですが、究極的なレベルまで荷物をコンパクト化している希望風(及び雪待終夜)のセッティングは20分もかからず終了。結局、開場まで20分以上の余裕を残して準備が終わりました。

 初めてのイベントと言うこともあり、今回は全部のサークルを回ってみることにしました。実際に歩いてみると、同人誌即売会ではなく、サークルが文学と思う物をやりとりする場所とパンフレットに書いてあるとおり、色々な物が並んでいました。
 色々な物があるとはいえ、私自身は小説に目がいってしまうのですが、今回気になったのはTwitter関係の本の多さ。このサイトでも公開していますが、100のお題をTwitterで呟いていて(つまり140文字でまとめて)、それを本としてまとめた物や、サークルそのものがTwitterで知り合った人同士といったものなど、TwitterなどのSNSを題材やより所にして作られたサークルや作品が増えているなと感じました。

 もう一つ気になったのは呼び込みの多さ。第一回の頃からかは覚えていませんが、昔から文学フリマは呼び込みが多いというのは有名ですが、パンフレットで明確に「過度の呼び込みの禁止 大声での呼び込みなどは周囲の迷惑になりますのでおやめ下さい」と表記されているイベントというのは中々無いように思います。
 そんな中、会場本部の目の前(つまり主催者の目の前)で、参加要項で禁止されているスペースの外に出ての呼び込みを行っている光景を目にした時は、同人誌即売会との違いを感じると同時に、良くも悪くもフリマ的だと感じました。文学フリマである以上、こういう場面を目撃するのは当たり前なのかもしれませんが、明示されているのですからある程度の節度を持ってイベントに臨むのがサークルの姿勢ではないかと思います。

 あとこれはサークル参加者へ配られたアンケート用紙にも書いたことなのですが、通路のど真ん中でプチオフ会のような事は謹んでもらえれば、と思う場面が多々ありました。先のTwitterの集まりでもないですが、「Twitterを見てきましたー」と言ってサークルの前に来るところまではいいのですが、それにどんどん人が加わっていって、7〜8名ほどのグループになってサークルの前(と言うよりも通路の真ん中)で自己紹介が始まってしまうのはどうなんだろうと思いました。
 同人誌即売会では、気を利かせたサークル主が「じゃあちょっと別の場所で…」といって、広いところに移動する場面を見てきていたので、Twitterの集まりだろうが、大学の文芸部同士の交流であろうが、通路という場所でプチオフ会のようになる光景には目を疑いました。

 詩唄いのレポでは参加者の服装についても触れていましたが、個人的には気になりませんでした。一般的とは言えないものの、明らかにコスプレとわかる原色がちりばめられた服ではなく、派手な人でもクラシックゴスロリ程度でしたし、このぐらいなら問題はないのかなと思いました。
 ただ、とあるサークルの売り子がバニエでスカートを思い切りふくらませていたのは、隣のサークルが可哀想に見えました。売り子が立ち上がったり、荷物を移動させたりする度に隣に座っている人にスカートがぶつかっている光景は、幸せなのか邪魔なのかよくわからない光景でした。

文学フリマ百景

 小学生ぐらいの女の子と、その親と思われる二人組。
親「(黒髪本を指さしながら)黒髪の本だって」
娘(まじまじと表紙を見つめる。)

 これは恥ずかしかった!

長丁場だけど、終わりは来る

 11時から17時までと、開催時間だけ見ればコミケと同じイベントで、最初から最後まで通路から人が途絶えなかったのはすごいと思いました。コミケもコミティアも開場直後や閉場間際は人が途絶えるのですが、最初から最後までむら無く一般参加者が歩いていた印象でした。
 なぜか希望風は、残り時間が一時間となったところから急激に部数を伸ばす傾向にあるのですが、今回も売上の7割弱がその時間帯に集約されていました。この時間帯は新規開拓の時間帯だと思うのですが、新規開拓ばっかりで常連さんがry

 スペースの作り方(目立たせ方)については、今回思うところがありましたし、そう言う点で収穫のあるイベントでした。SNSとの連携や電子書籍、そういった技術を用いたサークルもあり、手をつけようとしている分野だけに刺激がありました。

 私自身は、自分の作品が「文」かと問われた、「それは違う」と答えるので、厳密には文学フリマへの参加資格はないのですが、色々な刺激を得られたという点で、参加してよかったのかなと思います。ただ、先にも書きましたがサークル側のマナーがどうにかなれば…という場面が多く見受けられたのは残念でした。
 文学と信じている物であれば何でも出品できるので、実は(創作で、しかも同人誌を求められる)コミティアよりも敷居が低いことが関係するかはわかりませんが、そう言う点が少し気になるイベントでした。

初出: 2011年6月19日
更新: 2011年6月19日
著作: 鈴響雪冬
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