イベントレポート「COMITIA122」

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イベントレポート

事前準備

 ここだけの話、今回のCOMITIAには焦りがありました。というのも8月のCOMITIAの頒布数が去年の8月の頒布数と比較して26冊→11冊と半分以下になったからです。(今年については既刊をあわせれば15冊。)去年の反応を見て印刷部数を増やした(50冊→60冊)のにこれでは意味がありません。
 もちろん本の魅力についても考えました。2015が数多く売れたのに、2016が売れていないということは、2015の評判が悪かったのではないかと。しかし、2015についてはアンケートで6票という実績があるので、評判が悪いと言うことではなさそうです。(尤も、仮に評判が悪かったとしても、あくまで個人の「伝えたい」という信念に基づいてやっていることなので、落ち込むことはあってもぶれることはないのですが。)
 本の質、告知、配置、知名度。様々な要因が複雑に絡み合って部数は変動しますから一概に何とも言えないのですが、半分も減ったとなると流石にうかうかしていられません。

 8月の様子も含め色々考えた結果、当日のディスプレイがよくないのではないかという考えに至りました。8月、左隣のサークルは2SPの合体で超巨大POPを作成していました。右側のサークルはシャッターの写真集というこの字面だけでインパクトがある本です。対して私のサークルはA3の卓上ポスター(パネル)という状況。そして後ろのサークルは背面ポスターも完備していました。
 現実問題、私の後ろにある背面ポスターを注視した後、私のスペースを見て「あ、ここじゃない」といった具合に立ち去る人を何人も見かけました。
 「このままでは埋もれてしまう」
 それが8月のCOMITIAから得た結論でした。

 ポスターについてはジャンルによって様々な風潮がありますが、ことCOMITIAの評論・情報エリアについてはポスターが数多く掲げられています。写真集やイラストジャンルもポスター勝負という雰囲気がありますけど、そういった雰囲気のジャンルに飛び込むには、今のままではいけないと感じました。
 そこで前回のA3ポスターパネルから一気に1.4倍、面積比で2倍のA2のポスターを用意。ポスタースタンドは知り合いの同人サークルに教えてもらってAmazonで購入しました。その節はありがとうございました。
 同時にWebでの告知も、本の内容がわかりやすく伝わるように新しく作り直しました。

 8月の告知画像って7回ぐらい作り直しているのに、今見ると分かりづらいですね、これ…。

イベント前日とその前の週

 イベントの準備を済ませ、宅配搬入の手続きも終わらせ、あとは会場に向かうだけ。水曜日の仕事をきっちり定時で終わらせ、電車で東京へと向かいます。ホテルに到着するのは23時30分というハードスケジュールですが、イベント前日に製本していないと言うだけでずいぶんぬるいものです(笑)。

プレミアムモルツで乾杯
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/320sec, F2.0, ISO6400, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

イベント当日

 神田から山手線で新橋に移動し、新橋からゆりかもめで会場正面へ。今日はあいにくの雨ですが、ゆりかもめの国際展示場正門駅までは屋根のある通路が延びているので安心です。

雨のビッグサイトの写真
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F5.6, ISO400, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 館内のローソンでお茶と水とサンドイッチとUCCの缶コーヒーを購入してさて会計と思ったら、なんと今日はフォーク並びではありません。店員の「窓側の通路があいてますー」という声にどんどん進む窓側の列。中央の列で既に身動きがとれなくなっている私を尻目に人が居なくなっていきます。確かに床にはレジごとにお並び下さいと書いてあるけど、混雑時はフォーク並びという同人誌即売会のあるあるの景色をなかった事にされた気分でした(笑)。

 買い物を済ませ、カタログを購入し、サークル参加証で会場に入ります。3年ぶりとなる10月・11月のCOMITIAはやっぱり3ホール開催ということもあってずいぶんと広く感じます。思えば前回参加した10月・11月のCOMITIAは募集数を大幅に上回るサークルが参加し、見本誌スペースを会議室に移動して開催したような記憶があります。あれ以降、拡大開催が当たり前になった(3ホール開催、16時まで)事を考えるとずいぶんと大きくなったものですね。

 自スペースに到着すると今日は両隣とも居ない状態からのスタートでした。チラシを片付け、布を被せたところで宅配搬入された段ボールを受け取りに行きます。あとは段ボールから本とポスター、ポスタースタンドを取り出してスペースに並べるだけの簡単なお仕事。

A2のポスタースタンドは自室で見ると小さいが、イベント会場ではこれが最小限というサイズに見える。
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F2.5, ISO500, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 ポスタースタンドの足下が頼りないので、梱包テープをつかってアクリル板に取り付けて倒れにくくします。宅配搬出した後に思いついたアイディアなのでアクリル板は手持ちで搬入したのですが、安定感が増してなかなかよかったので、次回以降使う機会があれば同じようにしようと思います。

 セッティングの最中に左のサークル、セッティングが終わった頃に右側のサークルの方がスペースに到着。右側の方とは「前回もお隣でしたよねー」などと話ながら開場を待ちます。

 開場10分前に無慈悲に開かれるシャッターを眺めつつ(外を歩く格好で来ているのでこのぐらいでちょうどいい)、11時になる少し前からBGMが流れ始めると程なくして開場の挨拶があり、いよいよCOMITIA122の開幕です。

イベント百景

宴の始まり

 搬入したときよりは大分少なくなった在庫と戦利品、ポスタースタンドを始めとしたディスプレイ用品を宅配で搬出(今日も最大手でした)し、先に打ち上げ会場に向かった4人を追いかけて秋葉原へ向かいます。

ビッグサイトから有明駅方面へ伸びるデッキもライトアップ
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F5.0, ISO3200, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

未だ開発が続くベイエリアの夜景
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F5.0, ISO5000, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 有明駅へ向かう景色が綺麗だったので思わず写真を撮りました。考えてみればこれだけ暗くなったビッグサイト周辺を見るのも久しぶりと言う事になりますね。

 秋葉原のいつものお店で既に飲み始めていた詩唄い、ハルハルさん、安さん、黎羊さん(50音順)と合流し、いつもの宴が始まります。

乾杯のビールは写真を撮る前に飲んでしまったので2杯目のビール
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F2.8, ISO3200, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 ということで、おつかれさまー!
 東京に住んでいないのにこのお店にはお世話になっているよねーと詩唄いと盛り上がりつつ、あの当時は群馬と青森だったのに年に4・5回土風炉を使っていたような記憶がありますね。詩唄いが「もうCOMITIAも10年ぐらい参加してますし」と言ったのを聞いて「あ、アンケートに適当に7年って答えちゃった」と(笑)。今調べたら9年目でした。

ラム肉のカツ
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F2.2, ISO1000, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 会話の話題はいつも割りと適当だと思います。アニメの話だったり漫画の話だったり。明日仕事の人、明日は休みだけど土日仕事の人、四連休の人の間で戦争が起こったりすることもなく、平和な飲み会です。

鶏肉の西京焼き(だったかな?)
α6300(ILCE6300) + SEL24F18Z(E 24mm F1.8 ZA)
1/60sec, F2.8, ISO1600, 36mm(35mm equivalent focal length)
Development in Adobe_Lightroom

 気がついたら22時も近くなり、会計金額にビックリしつつ(みんな飲みすぎ・食べ過ぎ)お店を後にします。

終わりに

 A2のポスターの効果は確かにあったと思います。販売数も新刊だった8月を3割ほど上回り、上々だったように思います。もちろん規模が大きい関係で来訪者も多いという側面もあると思いますので一概には言えないのですが。とにかく「今を伝える」というのが写真集の趣旨ですので、広く行き渡ることに越したことは無いと思うのです。

 それではまたどこかのイベントでお目にかかりましょう。

初出: 2017年10月26日
更新: 2017年10月26日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2017 Suzuhibiki Yuki

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