ホームシアター(というかプロジェクター)の構想はたぶんもうずっと前からあって、その手のものが話題になる度にBenQやASUS、Ankerのプロジェクターの値段を見ては、安いと言われるメーカーでも高いなあと思ってあきらめました。
今回、通算n度目のプロジェクター熱が起きたのはAmazonでAnkerのプロジェクター(Nebula Cosmos)が安くなっているという話題を目にしたときでした。FullHDで10万を下る値段でだいぶこなれてきているという感じです。でないと思っていたボーナスも多少はでていたので気持ちも大きくなっていたのでしょう。これは最新の情勢を調べなくてはとあわてて情報をそろえ始めました。
その中で候補に挙がったのが、XGIMIのHaloでした。
今の時代に新しくプロジェクターを購入するなら、4Kも視野に入ってくるのでしょうけど、そこまで行くなら音響も含めて没入感の高い環境を作るのが先だと思ったので、賃貸でヘッドフォンや本体内蔵のスピーカーで楽しむならFullHDで十分というのが私の考えでした。
同等の商品としては先に挙げたAnkerのNebula Cosmosが競合に入ってきます。XGIMIの方を選んだ確たる理由はないのですが、某匿名掲示板で同社の新商品(HORIZON Pro)の到着報告が次々投稿されてなんだかお祭り感があったというのが最大かもしれません(苦笑)。あとはまあ、どこまで本当かはわからないですけど、音と絵はHaloのほうがいいという噂も後押ししました。
ちなみに、部屋のレイアウトから逆算すると視聴距離は2m、推奨スクリーンサイズは60~80インチとなります。Haloのスペック的にはメーカーは300インチまで表示できるとしていますが、大きくなればなるほど暗くなるのでそこはトレードオフですね。
投射比1.2:1(2mで76インチ)ですので、仮に80インチとしたら自分より後ろに機材を設置することになります。空冷ファンの音的にはメリットでしょうけど、本体のスピーカー的にはちょっと厳しい条件になりますね。基本的には自分と同じ位置に置くといい具合のサイズで投影されるという設計になっている感じがします。下が空いているタイプの椅子の真下にHaloを置いて自分はその上に座るというのがいいかもしれませんね。
α6600(ILCE6600) + SEL1670Z(E 16-70mm F4 ZA OSS)
イャッッホォォォオオォオウ!
冒頭の流れからヨドバシでぽちるまで一日かからなかったと思いますが、ヨドバシの超高速配送に助けられ、出張の合間を縫ってまずは本体が到着。
ささっとWi-Fiに接続してGoogleアカウント認証やGoogleHomeへの登録をすませて本体アップデート。Chromecastで一度やったことがあるのでこの辺は慣れたものです。
諸々の準備を終えて早速壁に投影してみます。
「NEW GAME!」 © 得能正太郎・芳文社/NEW GAME!製作委員会
おお、大画面の圧力がすごい。比較対象が存在しないのでわかりづらいですが、画面の大きさは正義だと言うことがよくわかりました。
投影に問題がないことがわかったので、プロジェクターを固定する方法を考えます。順番が逆ですが、これがIYHの醍醐味というものです。
試写では壁に映しましたが、本番は本棚側にスクリーンを掛けてそちらに投影することになります。その場合、ロフトベッドの縁にクランプとかを駆使して設置すれば80インチを確保できると思っていたのですが、実際にその位置に置いてみると、どうやらそれでは距離が足りないようです。
となるとベッドの上に何らかの方法で設置する必要があります。
α6600(ILCE6600) + SEL1670Z(E 16-70mm F4 ZA OSS)
イャッッホォォォオオォオウ!
ということでベルボンにお布施(ULTRA 353 mini)です。
三脚は勝手に生えてくる物、はい復唱。三脚は勝手に生えてくる。(ミニ三脚含めて4本目の三脚)
個人的な好みもプロジェクターの設置を考えても自由雲台というのはちょっと使い勝手が悪いのですが、ひとまずこれで良しとしましょう。スマホ用のミニ三脚は雲台交換ができないけどこっちは交換できるので気になったら交換すればいいですし。
ちなみにこの三脚、推奨荷重が1.5kgとスマホ用のしょぼい三脚と比べると遙かに頑丈ですが、Haloは1.6kgありますし、基本的に俯瞰で使用することになるので、安定性を考えてエツミのスライディングプレートをかませて重心の位置を調整しています。
α6600(ILCE6600) + SEL1670Z(E 16-70mm F4 ZA OSS)
固定方法が決まればスクリーンです。
80インチというサイズまでは決まっていますが、メーカーは決まっていません。適当にスクリーンで検索すると「シアターハウス」というお店が引っかかります。さっくり調べた感じでは評判も悪くないですし、納入実績も問題なし。
スクリーンの固定方法は壁だったり自立だったりといくつか種類がありますが、本棚に掛けることを考えているので掛け軸型に自動的に決定。取り付け方法をいくつか選ぶ余地があるのも専門メーカーの強みですね。
そうすると自然に、80インチ、掛け軸型、ブラックマスクありと仕様が決まって行きます。
到着まで一週間弱かかりそうなので、ここから数日は壁に投影しつつ大画面の喜びをかみしめます…と言いたいところですが、泊まりがけ出張とかでそんな余裕もなく、しばらくお預けに。
出張から帰ってきた日にスクリーンが届くように手配してしばらくプロジェクターともお別れです。
スクリーンと同時に考えないといけないのが配線。
パソコンやらなにやらでワンルームなのにマルチタップが5つも転がってる部屋ですが、テレビまわりの空きが足りないのでこれをきっかけにいくつか入れ替えることに。
私の部屋のマルチタップは初期に購入したエレコムのマルチタップと後から購入したPanasonicのマルチタップの二種類が混在しているのですが、エレコムを全部Panasonicに入れ替えることにしました。
こちらも出張から帰る日に全部届くように手配して出張に向かいます。
α6600(ILCE6600) + SEL1670Z(E 16-70mm F4 ZA OSS)
無事に荷物を受け取った図。
ほとんど同じタイミングでスクリーンも届きましたし、いよいよ設置開始です。
α6600(ILCE6600) + SEL1016(E 10-18mm F4 OSS)
スクリーンを設置する対象の本棚。日記でもTwitterでも恒例ですね。
今回はこれにスクリーンを設置しますが、その前に配線です。
もう何度も紹介しているのでご存じの方も多いと思いますが、私の本棚はセミオーダー商品で、オプション加工として棚板と後ろの板に穴あけ加工をしてあり、配線を通せるようになっています。
Haloのための配線は正直ほとんどいらないというか、ネットワーク上のデータを再生するだけなら本体だけ(あるいはAC電源)で十分ですが、HDMIケーブルを這わせるためだったり、HDMI分配器の電源を確保するためだったりと、Halo以外で配線の調整が必要だったので配線を弄る必要があるのです。
本棚の後ろ側の配線を弄ることになるのでまあまあ大変でしたが、慣れた作業ではあるのでさくっと終了。テレビのHDMI端子が足りないのを補うためにラトックシステムのHDMI分配器(レコーダーとNASからの入力をテレビとプロジェクターに割り振るためにマトリックス型)も導入しました。
午前中に配線の入れ替えを終え、お昼ご飯を挟んでプロジェクターの本棚への設置方法を考えるためにホームセンターへ。
いくつか案はあったのですが、本棚の棚板が頑丈なことを利用して、単純なフックで十分固定できるのではとフックを購入。試しに棚板にねじ込んでみたらびくともしなかったのでこれでよし。フックの耐荷重は1個当たり7kgf、これを二つで2キロちょっとのスクリーンを支えるので十分です。費用にして数百円。ありがとう、本棚。
α6600(ILCE6600) + SEL1016(E 10-18mm F4 OSS)
ということで、配線とスクリーンの設置が終わった本棚。上の方に黒い棒が見えますが、これがスクリーンです。
元動画:「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」ゲーム内楽曲『花びらメモリーズ』MV【アイドルマスター】
α6600(ILCE6600) + SEL1016(E 10-18mm F4 OSS)
「天使にラブソングを」 © Touchstone Pictures & © Buena Vista Pictures
α6600(ILCE6600) + SEL1016(E 10-18mm F4 OSS)
Fuuuuuuuuuuuu!!!!
ちょっと部屋が明るいですが、カーテンを半分開いてるからです。この程度なら十分映像と共存できます。
ここまで設置して気づいた最大の誤算は、スクリーンををおろすとBDプレイヤーがスクリーンの後ろに隠れてしまうので、リモコンで操作できないことでした。これはひどい(苦笑)。赤外線リモコンなんて廃止だ廃止。
BDを再生するときはじっくり見るときだと思うので、一度再生を始めたらさわることはないよ、きっと、たぶん。
トイレは一時停止せずに気合いで行くしかないですね。
少し配置を変更すればBDプレイヤーを一番下におろせると思うのですが、一番下は重い物を置いておきたいお年頃なので、そこをBDプレイヤーに明け渡すのは少し抵抗がありますね。しばらく使ってみて耐えきれなかったら考えます。
HDMI切り替え機は4K対応の物を購入したのですが、出力側に対して4K対応を応答してしまうようで、出力側がそれを真に受けて4K信号を流し込み、入力側(テレビ)がそれを受け入れられず、非対応の信号ですと表示してしまうトラブルがありました(全て推測)。
私のテレビはHDMI端子はあるもの、型式は古く(地デジボタンがリモコンに付いていたり、世界の亀山というシールが貼られている時代の物です)なので、入力は1080iが限度(パネルは縦720px、HD)のようで、出力側のHDMI信号を自動から1080iに固定することで問題を回避しました。
これでプロジェクターが4K対応だったらその都度手動でHDMI信号の設定を変更する必要がありますが、今のところ1080で固定しておけば全て環境が揃うので解像度についてはひとまずこのままで放置します。
製品 | 税込み価格 | 備考 |
---|---|---|
XGIMI - Halo (WK03A) | 86,800円 | ポイントで1万円割り引き |
シアターハウス - BTP1771WEM | 29,700円 | |
ベルボン - ULTRA 353 mini | 10,980円 | 10%ポイント還元 |
ラトックシステム - RS-HDSP22-4K |
6,980円 | 10%ポイント還元 |
Haloはいわゆるスマートプロジェクター(Android TV搭載、Wi-Fi接続)なので、AmazonやNetflixと契約してると活躍の幅が広がるというか、むしろそれを契約している人向けの製品だと思いますが、実はその手ものものはいっさい契約していないのです。
私としてはNASに録画したデータだとかBDを大画面でみたいというのが導入した理由なので現状は満足です。なお、HaloにMXplayerがインストール済み(Androidでは有名なプレイヤー。私も普段から使っている)だったのが幸いして、PCに保存された動画もWi-Fi経由で不自由なく再生できているのがうれしい誤算でした。もちろんPlayStore対応なので後から追加することもできます。
とにかく最初のインパクトは画面の大きさ。画質とか音質とか評価軸はいろいろあるんでしょうけど、やっぱりビジュアル的に強いのが強い(語彙力)。画質についてこだわり始めたら暗部の表現力だとか白のレベルだとかいろいろありますけど、まあ大きさって正義ですよね。大きいことはいいことだ。
まあ画質にこだわるならおとなしく4K対応のハイエンドモデルを購入すればいいのです。お値段倍近いですが。
本体内蔵のスピーカーは思ったよりいい音でなりますが、本体の設置位置が自分の背中にあるのでやはり違和感はあります。現状、ヘッドフォンを接続するか、BTイヤホン(HaloはSBCのみなので遅延が目立つ)で対応していますが、ここは改善の余地がありますね。
Haloから映像を流すルートが二種類あるので、音声のルートも二種類ある事になります。まずHalo本体からネットワークを参照して動画を流す場合、Haloからしか音が流れないので、非公式ながらAndroidに対応しているといわれるCreativeのBT-W3を使うぐらいしか手段がありません。
BDプレイヤーからHaloを経由して動画を流す場合、その間にあるHDMI分配器を音声分離に対応している製品に置き換えて、音声だけ別ルート(例えばトランスミッター)で飛ばせば、なんとかなります。
賃貸と言うことと音質を考えると、SONYのウェアラブルネックスピーカーSRS-WS1を使うのが最適解かなと思っていますが、この製品は送信機とペアなので、ちょっと大がかりになってしまうのが気になります。でもこれをHaloの音声出力端子に接続してしまえば、映像ソースの経由ルートを考えることなく、これひとつで解決しますね。
ネックスピーカーは今月末に新製品も出ますが、こちらはBT対応とは言うもののSBCとAACのみで、商品としても映像を視聴と言うよりはWeb会議をスポットに当てているようです(なので併売されている)。
SRS-WS1を購入し、Haloと光デジタル接続してみました(10月1日)。
とまあ、幾つか考えることはありますが、最初の導入としてはいい感じだったと思います。こうやっていろいろ考えながら作り込んでいくのもまた楽しいですしね。
「ゆるキャン△ SEASON2」 © あfろ・芳文社/野外活動サークル
α6600(ILCE6600) + SEL1670Z(E 16-70mm F4 ZA OSS)
酒を飲みながら大画面で映画やアニメを見られる世界へようこそ!!