5月の日記

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2011年5月1日 (日曜日)

ありがとう、おでかけライブ in 前橋・高崎

 結論から申しますと、前回のおでかけライブin高崎をもちまして、雪待終夜の前橋・高崎への参加は最後となりました。いままで8年間、本当にありがとうございました。


 2年6ヶ月かかったけど、ようやく辿り着いた、夢を現実にするための始まり。

 去る4月10日、「夢を目標に分割してね。それをちまちま掴んでいくの」と言い残して、勉強のためにフランスに旅だった知り合い。ただ何となくフランスの学校に行ってみたいだとか、就職難から逃れるための留学ではなく、実力を認められて現地の先生が呼び寄せたようである。
 4月9日深夜(25時)、そんな言葉をチャットでやりとりしながら、私は別れの挨拶代わりにこういった。

「私も次のステップに進むために書類を作る」

 偶然という言葉は使いたくないのだが、これが偶然だったのかもしれない。このとき作った書類によって、私はひとつの大きな選択をすることに至ったのだから。

 リーマンショックと同時に始めた就職活動は今ひとつ軌道に乗らなかったものの、心のどこかに「きっと大丈夫」という漠然とした希望があったに違いない。テレビで流れる就職内定率もどこか他人の話だった。いま振り返ればそれは誤りだったとわかる。
 結局、一年経っても就職先は見つからず、自分の持ちうる限りのコネを利用して現在の職場に準常勤職員という立場で配属されている。
 正直、現在の職場での評価は高い。あまり使ったことがなかったExcelマクロも、中学時代のBASIC、高校時代のNScript、大学時代のVBという経験とそこで培った思考力を駆使すれば難なくこなせ、数多くの業務改善・簡略化を行った。条例改正の煽りを喰らい、システムの改修が終わるまでの向こう3ヶ月にわたって書類を手書きにしなければならないという恐怖を、新規に開発したマクロによって救って見せた。その他の改革も含め、「改革の名人」、「マクロの先生」などと呼ばれている。
 それでも私は自分の歩いている道が不安だった。このままここの職員を続けてもいいだろう。しかし、中に入ったからこそ、自分のやりたいことはここではできないと感じ取った。もちろん、ある程度はできるだろう。しかし、それは自分の理想とは少しずれていたのだ。

 私の夢を実現するためには、大きく分けて二通りの道がある。そして現在はその一方に所属している。でも、自分の理想と違った。ならば、30になる前にやるしかない。軌道修正を。

 上司の「正職員になってくれ」という言葉に、正職員の採用試験も受けたが最終面接で不合格を頂く。試験管の予想はある程度付いていたが、あえて事前の挨拶(根回し)はしなかった。漠然と「ここじゃだめだ」という気持ちがあったからだ。
 逆に落ちたことで目が覚めた。これが私の転機である。

 私の原点というのは「よりよくすること」だと気がついた。
 とにかく「いまよりよくできないか」を考える。設計だって、小説だって、サイトのデザインだって、常にその考えが先頭に来る。その観点から自己PRを見直した時、なんて稚拙なんだと思った。
 応募先も考え直した。絨毯爆撃をしていくのではなく、あえて絞り込んだ。こういう時代だからこそ、自分の希望と企業の希望が完全に重なるところに応募していこうと考えたからだ。
 結果、これはうまくいった。自分の本当にやりたいことをやっている会社は、志望動機も、小論文も、面接の受け答えも、言いたいことが言えた。考えをひねり出すのではなく、考えたことをまとめる方が忙しかった。

 そして、学生時代から換算して2年6ヶ月たった今、ようやく私は夢を掴むためのスタートラインに立つことができた。人より遅いスタートだった。自分の後輩はみんなとっくに就職している。最後まで残されたのが私だった。
 だが、待っていて欲しい。
 いつの日か、先輩風を吹かせて颯爽とおまえらを追い抜く日を(笑)。

閑話休題

 長すぎる前置きを読んでくれてありがとうございます。

 ということで、次の就職先が決まりましたので、引っ越しすることになりました。当初の予定では昨年の今頃は既に引っ越しが済んでいる予定でしたが、いろいろやっている間に一年二ヶ月も経ってしまいました。
 引っ越しする前におでかけライブに…と思ったのですが、次のおでかけライブは6月と8月で、6月は文学フリマと日程が同じになっているので参加できません。8月については既に引っ越しが終わっているので参加できないことになりました。

 ということで、前回のおでかけライブ in 高崎が私の群馬県での活動の最後となりました。最後のイベントは「8年間ありがとう」とサークルカットに書いて参加する予定でしたが、それもかなわぬ事になりました。綺麗な終わり方とは言えませんが、2003年の創作スペースの状況から、2011年の状況を見守ることができてとても幸せでした。
 現在では創作サークルは10を超える状況になっており、雪待終夜(当時は雪解け水)しか(本を中心にしているという点で)サークルが無かった頃は想像できません。
 よく「第二のふるさと」と言っていますが、私の同人生活の8割近くは前橋ですので、生まれの青森、育ちの群馬と言った方が正解なのかもしれません。
 何はともあれ、おでかけライブ in 前橋・高崎にありがとうを。

 活動自体は今後も続けていきます。コミティアやコミケにお越しになった時は、是非希望風のスペースにお立ち寄り下さい。

2011年5月7日 (土曜日)

来たるべく夏に備えて

製品選び

 自作PCなのにリテールクーラーが許されるのは小学生までよねー。

 ということで、費用を浮かせるためというのと、どの程度の熱量なのかを見極めるためにくみ上げた時はリテールクーラーで構築していましたが、CPUクーラーを取り替えました。
 私はトップフローが好きなので、今回もトップフローを前提にクーラーを選びました(サイドパネルに吸気口があるのもトップフローを選んだ理由ですね)。PC本体そのものは横置きなので、ヒートパイプの向きなどを気にしなくていいのは多少楽ですね。
 2ちゃんの自作PC板や各種レビューを読んだ上で候補に上げたのは次の三つ。

グランド鎌クロス [scythe]
 登場当時は「鎌ワロスww」とか言われて愛されていた鎌クロスも気づけば意外と高性能で、Rev.2が出るほどに人気が出ていたようです。
KABUTO [scythe]
 トップフローの定番らしいです。値段が安いのも魅力的。個人的にデザインがちょっと苦手です。
羅刹 [scythe]
 KABUTOより冷却性能を重視するのならこちらと言うように紹介されていた羅刹が候補の三つ目。KABUTOより安定感がありますよね。

 三つともサイズ製品というサイズの信者みたいな事に。
 この三つで数日悩んだのですが、最終的にはハイエンド用と言われる羅刹に決まりました。

 決まったら後は安い店を探すだけです。価格.comあたりで探してもいいのですが、折角秋葉原に行ったので、足で探してみることに。
 代表的なお店6店舗を歩いてみると、意外と値段に幅があって、私が探した範囲で一番安いのが(確か)3480円、一番高いところで(確か)4280円という結果に。今回はM/Bの配置もわかっている(昔より干渉が少なくなるような設計になってますよね、最近のM/B)ので、相性保証も必要ないと判断して、単純に一番安いお店で購入。

取り付け

 毎度のことですが、CPUクーラーは最初にくみ上げる時に目的の物を取り付けた方が楽ですよね。ケースの壁に阻まれて非常に難航します。
 結局、四方のプッシュピンを押すだけで30分ぐらいかかりましたが無事に取り付け成功。ついでにフロントファンをXINRUILIAN製に交換。140mmなので探すのに苦労しましたが、三月兎で取り扱っていました。

結果

 PCを立ち上げ、ある程度温度が安定した状態からAviUtlで動画のエンコードを行い、5分経過したところの温度を採用しています。CPU利用率が100%に達していませんが、エンコードのプラグインまたはコーデックの仕様ですのでご了承下さい。
 4コア8スレッドのグラフを見ていましたが、全てのスレッドが使用されていたので、ターボブーストなどは無効だったと考えるのが妥当でしょう。

 結果としては一目瞭然で、平均で23.25度下がりました。CPU利用率が100%になった時にどうなるかはわかりませんが、CPUファンの回転数にはまだ余力があるので(最大1900rpmなので300rpmのゆとり)、問題なく動作すると考えられます。と言うか、120mmファンで1900rpm必要な状態って、どんな状態なのかな…。

後日談

 フェイスが最安値のようです。2980円って…(  Д ) ゚ ゚
 価格.comベースで行くと、フェイスが最安値で、次がツクモ(ただしネット限定価格。店頭は3880円だったかな)、その次がドスパラ(今回の購入店舗)なので、合格点と言うことにしておきましょう。
 場所が場所なので(店がある大通りに出る前に裏通りに入ってしまう)、フェイスって一度ぐらいしか行ったことがないんですよね。

2011年5月14日 (土曜日)

来たるべく四万温泉に備えて

 群馬県内の温泉地は結構廻ったつもりですが、まだ四万温泉が残っています。それも来週末に行く予定になっており、有名どころの温泉地はほぼ全て廻ったのではないでしょうか。

 磯部温泉、伊香保温泉、草津温泉、水上温泉、猿ヶ京温泉、川原湯温泉、そして今回の四万温泉。これが最後とは言いませんが、今後行く機会が減るのは確実で、その最後を飾るのが四万温泉と言うことになりました。

2011年5月15日 (日曜日)

自画自賛日記

 毎週末更新ペース。わかりやすい生活です。

 今回のコミティアでも以前作った什器を使用していましたが、この什器、今回からマイナーチェンジしていました。今までの什器、全てがそうですが、金網を使っている関係上、本を置いていない場所から後ろが透けて見えるのが欠点でした。しかも、各種フックを使って本を並べていたため、ふさぐことができなかったのです。

 しかし、昨年11月に作った什器は従来と違い、フックを一切用いていないため、編み目をふさぐことができます。ということで、さっそくふさいでみました。
 材料は同人作家の味方百均で布を購入しただけです。普通の端布を手芸店で購入してもいいのですが、手芸展は商店街の中にあるので、移動するだけで面倒なんですよね…(ReSin-ensで使っている糸しおりはその手芸展で購入しています)。
 取り付けを行う前に布に対してアイロンをかけて折り目をつけるなど、結構丁寧に作り込んだつもりです。

 裏側はこの様な感じ。布が余っているので折り返して(もちろんアイロンで折り目をつけています)使っています。上下の端はスタンドに縫いつけてあります。上下の端はほつれがあることも考えて三つ折り処理をしています。

インターフェイスの良さが創作を活発にする

 ご存じの通りTwitterは140文字(半角、全角、記号、空白にとらわれず、全て1文字換算で140文字)の単文を呟く、通称ミニブログです。

 このTwitterのインターフェイスの感心するところは、リアルタイムで文字数が表示されるところです。
 これが例えば、一般的な掲示板やBlogですと、「送信」ボタンを押した後、エラー画面として「文字数が多すぎます」と表示されていたでしょう。しかし、Twitterは入力しながら現在の文字数を確認することができ、その場で推敲を行うことができます。
 140文字を超えるような場面がどれだけあるのかは計りかねますが、このリアルタイムでの文字数表示は、「送信したのにエラーが出たよ」という煩わしさを完全に撤廃してくれています。

 もう一つのいいところは、140文字以上入力することができる事です。
 入力フォームの構造が、140文字以上の入力を許しており、仮に150文字入力してしまっても、推敲して10文字削ればいいようになっています。先のリアルタイム文字数表示とあわせれば、140文字に上手くまとめられる環境を提供しています。推敲が終わり、140文字以下になったら「送信」ボタンを押すだけ、実によくまとめられているインターフェイスです。

 140文字という明確な制限(そして差別化)を設ける代わりに、その制限の中で最大の表現を引き出せるようなインターフェイス、すなわちデザインは、呟く側(=創作物を配信する側)にいい影響をもたらし、創作を活発にするでしょう。

2011年5月17日 (火曜日)

もう、毎週末更新なんて言わせない!

 三日坊主。

コーヒー

 節電を大義名分に、職場の給湯設備が全て封印されました。厳密には蛇口をひねると90度近いお湯が出るところを除外して、全てのポット、コーヒーメーカーの使用が自粛されました。
 これに先日から考えているアイスコーヒーを作ろうプロジェクトも相まって、ついに購入しました、ハリオの水冷抽出。

 今週は家を空けることが多くて手を出すのは難しそうですが、来週から作り始めてみようと思います。時間から逆算すれば、23時に仕込めば、次の日の朝7時にはできあがる計算です。

2011年5月18日 (水曜日)

今日は月に一度の燃えないゴミ

 リサイクルが叫ばれるようになり、ゴミの収集体制も、燃える・燃えない、から、燃やせる・資源・燃えないに変化しましたが、この変化した時に一番煽りを喰らったのは燃えないゴミだと思います。集配日が極端に減りました。少なくとも、私が今まで住んだ二つの自治体では…。
 今日はそんな燃えないゴミの月に一度の集配日です。

 さて、引っ越しに備えて荷物を減らしているのですが、その合い言葉が「引っ越ししてから使わなかった物は捨てる」です。少し日本語がおかしいですが、「現在の家に引っ越してから一年強が経過するけど、その期間中に使わなかった物は基本的に捨てよう」という意味です。

 この様に条件を明確にすると判別の基準がすごくわかりやすくなって、色々と捗ります。
 ある物が出てきた時に、「これは一年使ったか」でまずYes・No、その後「今後も(は)使うか」でYes・Noを判定して、No(AND条件ですね)が二つならゴミ(または資源ゴミ)・売却のどちらかに振り分けていきます。
 こういう方法を採ることで、見た目でわかるほどのペースで荷物が減っていきます。先日の「しばらく着ていなかった、デザインセンスが時代遅れの服を捨てようプロジェクト」とあわせると、段ボール4箱分ぐらいは荷物が減っています。
 今日は月に一度の燃えないゴミですから、初代みいなに付属してきた(初代はNECのデスクトップ)安物のアクティブスピーカーを始めとして、荷運びようのキャリー、ディスプレイ切り替え機(mini D-sub15)などの燃えないゴミを処分する予定です。

【みいな】「この段ボールにまとめて突っ込んでいる、雪さんがガチャポンとかUFOキャッチャーで取ってきたフィギュア類はどうするんですか? 一年以上使ってませんよね。 むしろ、取ってから一度も…」
【雪冬】「ひ、引っ越し先ではちゃんとスペースを確保して飾るもん!」

2011年5月22日 (日曜日)

写真整理

 四万温泉で撮ってきた写真を整理中。今回は134枚でした。そこそこの枚数ですねー。

 この中から何枚が将来的に同人誌の表紙を飾ることになるのでしょうか。

2011年5月30日 (月曜日)

リハビリ的な新連載(28:12)

 リハビリというわけではありませんが、ReSin-ensを書きつつ気分転換になれば(という表の理由に対して、最近新しい作品を公開してないなという発想)という事で、ミニ連載を始めました。窓辺に座る~という手もあるのですが、あちらはReSin-ensと平行させるにしては少し重い気がします。
 この辺の作品の書き進め方については思うところがありますので、生活リズムも含めて今後改善していくことにしていますが、ひとまずは40のお題です。

 40のお題の趣旨や制作者の意図を考えつつ、次のようなルールで書いていこうと思います。
 心情描写になりがちな私ですが、できるだけ場面の描写をするように心がけます。
 また、連作などにはしません。なお、連作にしないため、順不同で書いていきます。
 ペースとしては毎週2作品程度。夏が終わる頃には全作品そろえてしまいたいところ。

テーマ小説「文章修行家さんに40の短文描写お題」執筆日記

 ここでは没作品を公開していこうと考えています。まずは今回公開した1番と11番の没作品から。

「01. 告白」の没作品

 押しかけた記者達が我先にと会場へ詰めかける。無秩序で、はしたなく、誇りもない。別に世界が変わるわけでもない、他愛のない告白なのに。(66文字)

「11. 本」の没作品

 整然、方正、厳粛。国会図書館。
 雑然、奔放、自由。私の書斎。
 見渡して、一息ついて。自由が好きだから、今日も私は片付けない。(63文字)

 私の書斎を見ていつも通り彼女がため息をつく。
 雑然、奔放、自由。国会図書館とは正反対な部屋。
 でも、自由が好きだから、今日も私は片付けない。(71文字)

 私の書斎を見ると彼女はいつもため息をつく。
 一言で言うと、雑然、奔放、自由。
 一言で言えないぐらい汚い。でも「らしいね」と言ってくれる。(70文字)

初出: 2011年5月1日
更新: 2011年5月22日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2011 SUZUHIBIKI Yuki

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