clusterのアカウントを復元…というか、ログインできることを思い出してなんとかログインしたのが8月中頃、知り合いのワールドに遊びに行ったのが8月下旬、そして9月の中頃にこんなツイートをしていました。その後夏休みに突入する中で、漠然と「大槌町の写真を展示したら面白いだろうなあ」という発想にたどり着きました。
夏休み中にclusterの記事をいろいろ眺めていたのですが、そこで出会ったのが公式の記事「思い出を飾る展示場をつくってみよう!」でした。
UnityはVRChatにVRM形式のアバターをコンバートしてアップロードするために触ったことはあるのですが、難しすぎてちょっと苦手意識がありました。ですが、よくよく考えると、小難しいマイホームデザイナー3Dという感じで、いろいろ設定を弄るのは難しいかもしれないけど、パーツを並べるぐらいならできそうかなと思うように。
夏休みが終わって一週間後、記事を読みながらUnityでいろいろ触って生まれたのがこれです。
公開されているサンプルプロジェクトから床を伸ばして、最初から登録されている壁パーツを配置して色を変えただけですが、それっぽい雰囲気がでてますね。これが全ての出発点でした。
全体的には小難しいのには変わりないですが、色の反映の仕方とかパーツの設置方法はマイホームデザイナー3Dを彷彿させるところがあって、全くの未知の世界という感じではありませんでした。日本語メニューにもできるのですが、解説記事のほとんどは英語のメニュー名で解説されているようなので、ひとまず英語メニューで動かしています。
このワールド、10月2日にリリースしているのですが、その日の朝の時点でこんな感じ。だいぶ写真の展示会っぽい雰囲気になってきました。
そして21時58分、ついに最初のリリースを行いました。私が初めてclusterにワールドをアップした瞬間です。最初のリリースの写真が全くないあたり、力尽きた感がありますね。
今年はもうずっと仕事が忙しい状態が続いていて、平日の夜中と土日でしか作業ができなかったのですが、やっぱりこういうのは作り始めると楽しいもので、この三連休で一気に仕上げてしまいました。
ということで。
岩手県大槌町 復興記録写真展示室 (Photo Gallery of Otsuchi Twon)
最初のリリースは10月2日ですが、8日に写真の追加、9日にデザイン周りのブラッシュアップ、そして本日、安定版をリリースしました。
「大槌町 ここは復興最前線 ~震災復興記録写真集2017~」で掲載した定点観測をベースにして、2020年と2022年に撮影した写真も加えて、2014年~2022年(場所によっては2016年から)の写真を時系列で閲覧できるようになっています。また、大槌の風景写真も一緒に展示しています。合計90枚程度の写真を閲覧できるというちょっと豪華なワールドです。
シリーズの集大成ですので、是非ご覧ください。
なお、clusterはその利用規約で、公開されているワールドのスクリーンショット、動画配信等が許可されています。イベント利用も許可しているので、是非語り部活動なんかにも使って頂けたらと思います。
ほんと、どうしてこうなった…。
NEOKET3のサークル参加者はDiscordのサーバーが用意されていてそちらから情報提供があるという形ですが、今現在ではまだ設営などについて情報は来ていません。
ただ、NEOKETがブース上に4作品並べることができて、NEOKET2では5作品並べることができたので、今回も4~5作品はブース上に並べることができると思います。
さて、NEOKETではBOOTHの商品をそのまま購入できるという仕組みになっているので、BOOTHで販売している商品のどれに対してリンクを張るか、という感じになるかと思います。
サークルカットでは星空写真集を売りにしているので、それについては必須として、残り3~4作品をどれにするかというのが悩ましいです。残り4作品ということであれば、大槌町ここは復興最前線の2015~2018を4冊並べれば、それはそれで綺麗に収まるのですが、サークルカットと内容が離れてしまうので、もう少し星空率を上げたいです。
ということを踏まえた上で、いろいろ考えたのですが、 4作品並べられると想定して、星空写真集、ポスター2枚、大槌町ここは復興最前線2015、という感じにするのが私らしい設営かなと思いました。5作品なら復興最前線を2015と2016にするという感じですかね。
NEOKET2の設営の様子を見ている限りでは、透過PNGを使えそうなので、単純に表紙を並べるだけではなく、アピールポイントも含めて商品画像にしたいですね。
なお、NEOKETの会場からリンクを張る作品の事であって、開催期間中は小説も含めて全て購入できるようにしますので、よろしくお願いします。
clusterでのワールド公開から10日が過ぎました。そんな今日、過去の大槌町に関するツイートに通知があり、その通知で表示されたツイートの「大槌町」という文字を見た瞬間、今までと何かが違う感情が流れ込んできました。
それは何かを成し遂げた後の達成感と同時に訪れる寂寥感のように感じました。
そのことについてすこし考えを巡らせた結果、clusterでワールドを公開したことが関係していることに気づきました。
写真集を作り始めた2015年から今までに渡って、同人誌の告知は御多分に漏れず、ことある事に岩手の写真やら大槌の画像あるいは写真をネットに公開してきました。特に6月の文学フリマの時に大槌に行ったときについては、60枚もの写真をこの日記とTwitterに投稿しました。
6月の写真については私の中での一つの区切りだったはずです。岩手の同人誌即売会に行く予定はこれが最後でしょうし(少なくとも現時点においては。人生はわからないので絶対とは言い切れないと思いつつも)、そうなると大槌に行くのも何となくこれが最後のような気がしています。いや、これに関しては一緒に働いた人たちとまた行くことはあると思いますが。
しかし、後半年以内に行くだとか、来年行くだとか、そういう短いスパンではないはずです。
そうなるとやはり6月の大槌訪問とそのときの写真を公開するという行為は一つの区切りであるはずです。
ですが、実際には6月の写真の投稿の時には感じなかった感情が、clusterでワールドを公開することでやってきたのです。
それは、「2014年から2022年までの写真を一堂に会して並べた事」が原因でしょう。
「大槌町ここは復興最前線」シリーズでは、2017で定点観測ポイントの写真を一通り並べましたが、その後の2018は紙幅の都合もあり2019年に撮影した写真を乗せただけで、過去の写真は掲載しませんでした。
シリーズ全体で見れば2014から2019までの写真を通しで見ることができますが、一つの並びで見ることは叶いません。
しかし、clusterのワールドは、2017と2018に掲載した写真をベースに、2020年の三陸鉄道運行再開、2022年の写真も含めて、定点観測ポイントの写真が最初から最後まで通しで見ることができます。
そう。
私は「すべてを一度に見られるもの(場所)が欲しかったんだ」ということに気づいたのです。
たぶんこれは、Twitterにスレッド形式で投稿したとしても得られなかった感情でしょう。clusterのワールドは本とは違いますが、一つの空間です。本はよく世界に例えられますが、clusterのワールドだって一つの小さな世界です。そう考えると、形は全く違いますが、二つの本質は似ているのかもしれませんね。こじつけですが。
この感情を得たとき、私はこのワールドを作ってよかったなあと、心の底から思ったのでした。
流れる時の中にいる以上、どこかに区切りは現れます。私の中で一つの区切りができた瞬間です。