2020年10月の日記

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2020年10月11日(日曜日)

COMITIA134

 すでにイベント情報は更新済みですが、COMITIA134の申し込みを行いました。1500に対して2000を越える応募があったようですが、東京都のイベント開催の基準が緩くなったことも踏まえて1800まで拡大するとのことです。500サークル落選してその中に入るのより、200サークル落選してその中に入る方がショックなので、ちょっとドキドキしますね。一般参加者やイベント主催側としてはサークル数が多いに越したことはないのですが…。
 いつもはイベントの翌日は休みにした上で同人仲間と飲んで一泊してから帰る日程にするのですが、このご時世ですので、今回は飲まずに帰ろうかなと考えています。前日入りはするので一泊は確定ですね。いずれにせよ、当選が決まってからの対応となるでしょう。普段のCOMITIAなら申し込みと同時に予約を入れて、落選でも一般参加という流れになりそうですが、おのれコロナめ。

納本やら寄贈やら

 先ほど、最後となるであろう写真集の寄贈分を発送しました。今回は図書館ではないので寄贈です。

 さて、これまで「大槌町 ここは復興最前線」を何冊も納本、寄贈してきましたが、国会図書館への同人誌への納本の例はいくつも見かけますが、地方の図書館への納本・寄贈の例はあまり見かけませんので、備忘録的に送り状の文章を記載しておこうと思います。例文というわけでもないですが、こんな名目で送付していたという参考になれば。

国立国会図書館

 国立国会図書館は納本制度がありますので、それに基づいて納本を行います。

拝啓
 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、今回私ども「雪待終夜」で作成いたしました下記の書籍について、貴館への納本のため送付いたします。また、今回の納本は「寄付」といたします。

 何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

(敬具は右揃え)

 国会図書館では納本制度に基づいて納本を行う場合は時価の半額の支払いを求めることができますが、寄付扱いとして支払いを求めていません。また、データベースに出版地や価格が記載されているので、送付状にそれらを記載して送付しましたが、それらは反映されていません。あくまで本に記録された情報を登録するようです。あと、日記に書いたかどうかは記憶にないですが、「大槌町」の読みは本来の読み「おおつちちょう」ではなく「おおつちまち」として記録されています。これは統一された運用ですので、データ上は間違いではありません。

岩手県立図書館

 岩手県立図書館では一般的な寄贈も受け入れていますが、震災資料に関しては別途収集を行っていますので、そちらに基づいて寄贈しています。

 さて、今回私ども「雪待終夜」で作成いたしました下記の書籍について、貴館が実施している震災関連資料収集に賛同し、納本のため送付いたします。
 書籍の取り扱いについては貴館に一任いたしますが、収集事業の対象でないと判断された場合は、返送先住所まで送料着払いにて送付いただければ幸いです。

 何卒よろしくお願い申し上げます。

(拝啓、敬具省略)

 国会図書館と違うのは、収集事業に基づき寄贈している点です。文中では納本としていますが、寄贈の誤りですね。
 また、書籍の取り扱いを一任していますが、これは図書館に本を寄贈する際の配慮といいますが、贈ったけど後は好きにしていいよという決まり文句のようなものです。受け入れる側も一任されると取り扱いが楽になりますからね。

 ただ、最後に「収集事業の対象でないと判断された場合は、返送先住所まで送料着払いにて送付いただければ」と書いています。寄贈としていますが、慈善事業ではないので、使わないなら返せということです。
 国会図書館は納本制度ですので、蔵書がなければ基本的に受け入れますが、その他の図書館はそうではないので、蔵書のあるなしにかかわらず収蔵対象にならなければ破棄されます。普通、図書の取り扱いを図書館に一任しているので、収蔵対象にならなければ破棄するのも図書館側の判断(破棄したという連絡もないと思う)ですが、発行部数が少ない同人誌(=作品、≒商品)ですので、使わないなら返してねとお願いしています。ここが国会図書館宛てと違っているところです。

大槌町立図書館

 大槌町立図書館が一般的な図書の寄贈を受け付けているかは不明ですが、震災資料については収集を明言しているので、それに基づいて寄贈しています。

 文章については県立図書館と同様ですので割愛します。

 ちなみに、大槌町立図書館のページには「※なお、ご寄贈いただきました資料の取り扱いについては、町立図書館に一任いただきますようお願いいたします。寄贈後の問い合わせについては対応しかねます。」と一任とその後の対応について明言されています。この辺の考え方は地方の図書館共通の考え方だと思います。

 そういえば、私の記憶が確かなら、2015を寄贈した際、大槌町立図書館では「3冊」の寄贈を求めていましたが、2016を寄贈した際は「2冊」になっていました(2015は2冊寄贈)。何らかの理由で運用に変化があったのだと思います。

三陸鉄道株式会社

 レアな事例で、図書館ではなく企業に対する寄贈です。三鉄には2017と2018を寄贈しています。というか、今日送付しました。

 さて、私ども雪待終夜では大槌町、町方地区の復興を記録する写真集として「大槌町 ここは復興最前線」と題して2016年から2019年にかけて4冊の写真集を発行して参りました。そのうちの2冊において、旧JR山田線の復旧工事からリアス線開業までの写真を132枚収録しております。
 そこで、この写真集が御社の記録活動の一助となることを願い、寄贈いたします。お役に立てば幸いです。

 何卒よろしくお願い申し上げます。

(拝啓、敬具省略)

 三鉄の場合は特に決まりがありませんので、まずメールにて「このような写真集を寄贈したいがどうですか」といった内容を送って、その返事を待ってから送付しています。三鉄以外にも寄贈を行った例がありますが、それも同様に事前に確認をしてから送付しています。送付後は宅急便の追跡番号もメールしています。

まとめ

 ということで、納本、寄贈の一例でした。「大槌町 ここは復興最前線」は、図書館と企業に対して、述べ27冊を提供しました。金額としては莫迦にならない金額ですが、記録誌という性格もあり、納本・寄贈を行いました。BOOTHで購入された方のBOOSTはそれの補填にもなっています。ありがとうございます。
 また、例には挙げませんでしたが、「浪江町 2018年ある日の光景」も国会図書館、福島県立図書館に寄贈を行っており、岩手県立図書館と同じ文面で寄贈しています。

 なお、図書館については全ての例において収蔵されたこともあり、全ての例で収蔵したという受領証が折り返し届いています。

 国会図書館はさておき、それ以外の図書館は納本ではなく寄贈、あくまでもその取り扱いは図書館に委ねる(一任する)、収蔵しなかった場合の連絡はない、という前提で対応するのがいいかと思います。
 また、私企業に対しては事前に確認をとるのは当然だと思います。もっとも、同人誌を私企業に寄贈する事例は少ないと思いますが…。

初出: 2020年10月11日
更新: 2020年10月11日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2020 Suzuhibiki Yuki

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