9月の日記

Top > 読み物 > 日記 > 2012年9月

2012年9月8日(土曜日)

新作ねりねり

 過去二回のReSin-ensを発行した直後の光景を思い出すと、数ヶ月は行動不能になっているようですが、今回はなぜかそう言うことに陥らず、引き続き何かを書きたいという気持ちに溢れています。とは言いつつ、流石にこのままReSin-ens4巻に突入できるほどの体力もないので、毎度恒例ですが間に短編を挟みたいと思っています。

 もやもやとした構想は頭にはあるのですが、まだ形にはなっていません。

 さて、同人誌を含めて完結させた作品というのはそう多くないですが、私が物語を作るプロセスというのは、最初にある程度の流れを決めてから取りかかると言う流れが多いです。骨のようなものが最初に通るのか、幾つかの場面が浮かんでそれが一本に繋がるかはその時に寄りますが、最初に大きな流れができるというのはほぼ共通しています。もしかしたら、それが見えない状態では書き出せないという臆病さもあるのかもしれませんね。
 そんな中、流れが見えるようで見えていない次回作。でも、変な勢いはある。このまま書き始めてみようか、それとも今まで通り待ってみようか、結構難しいところです。ネットでの連載ものではないので書き上げてから全体の整合性を整えるというやり方もできなくはないのですけどね。

2012年9月9日(日曜日)

本屋がこの先生き残るには

 大仰なタイトルですが、中味はいつものグダグダです。

 本屋については常日頃から色々思うところはあるのですけど、ひとまず今回気になった記事はこれ。

 書店と何かの融合というのは、身近なところで読書スペース(椅子とテーブルとの融合とは言えないかしら?w)、挑戦的なところではブックオフ、発展したところで喫茶店が上げられますけど、ビールにまで到達したというのを聞くのはこれが初めてでした。
 本やCDが、広く一般に普及したものから、個人の趣向品にシフトしたと考えられる現在において、とりあえず取り次ぎが選んでくれた売れる本だけ並べておけばいいよねという発想は通用しなくなってきています。取り次ぎが選んだ本を並べるだけだから、どこの本屋に行っても品揃えは同じ。欲しい本が置いていないからと書店で注文すると、取り次ぎとの流通上の問題から平気で一週間は待たされる、この様な状態では買ってくれる読者も離れていってしまいますね。

 閑話休題。

 約100平方メートルほどの店内に、内沼さんが抱く街の書店の理想が、したたかな戦略のもとに具現化されている。週刊誌や人気コミックの最新刊などの売れ筋はきっちり押さえる。一方で本の形態やジャンルにとらわれず、意味のつながりをもとに小説や学術書、写真集、絵本、雑貨などを雑多に置く「文脈棚」を設け、本との偶然の出合いを演出する。凝った選書にかかるコストは利益率の高いドリンク類の販売で補う仕組みだ。著者参加の有料トークイベント(1500円程度)を毎晩開くなど、集客にも余念がない。

※強調は鈴響による

 私が知っている範囲でこの手の陳列を積極的に行っているのが、ヴィレッジヴァンガードという雑貨屋さんです。(探してみたら特集している記事もありました。)
 ヴィレッジヴァンガードの陳列は、ヒーリング系のCDを置いたら、それを彩るアロマやスタンドライト、インテリアの本にワインまで同じ場所に並べてしまう。そしてその裁量は各店の店長にゆだねられているようです。結果、品揃えが店ごとに変化し、個性となり、やがては差別化へと繋がっています。確かに、「あの店にあったのに」という事は発生するかもしれませんが、「どこに行っても同じだな」という、「飽きる」にも通じる感想を持たれる方が私は危険だと思います。
 グローバル化というのは何も英語を勉強して均質になることではなく、他国を知りつつ自分の国の個性も打ち出していくというのがグローバル化だと思うのです。英語を話せる日本人がヨーロッパに旅行して、現地の人に「日本の歴史を教えてよ」と問われ、英語は話せるのに日本の歴史を説明することができないというのは、自国の歴史を流暢に語れて当たり前という、それこそ国際的には当然のことができないという、非常に恥ずかしい展開になります。

 話が逸れました。
 どこの本屋に行っても新刊や流行の本だけしか並んでいないのなら、駅ナカのキヨスクやコンビニでも十分事足ります。本屋というのは、ちゃんと本屋としてやっていればいいのに、流行の本だけを並べるようにすることによって、コンビニや駅ナカのキヨスクにケンカを売っていることになります。これでは負けてしまって当然ですよね。

 この日記では何度か、「商品を売るのではなく生活スタイルを提供する」と言い続けていますが、記事に出てくる本屋もそう言う展開をしていると思います。ビールと本、野菜と児童書、家具と本。
 確かにその本を買いに来る客層が欲しがりそうなものというレベルではありますが、既存の本屋よりは遥かに面白そうですよね。
 二十一世紀に入り、ハードパワーからソフトパワーへと時代は変化しつつありますが、本屋さんも、本というハードを売るだけではなく、本がある生活を売るソフトへ展開していく時期が来ているのかもしれません。
 急成長を続けるiPhoneやiPadのCMは商品のスペックではなくiPhoneがある生活を映し出し、IKEAの陳列は家具を並べるのではなく、四畳半程度のスペースに**風の家具や置物を全て並べて一式購入できるようになっています(価格が安いというのも大きいですが)。

 正直なところ、本を買うのはどこでもできるんです。コンビニでもキヨスクでも、それこそ本屋でもいい。陳列されている商品がどこも同じで、値段もみんな同じだから、一番便利なお店(もちろん本屋でなくてもいい)に行くだけなんです。大概のネット書店は一定数以上の本を買えば送料も無料になり、ネット書店ももはや本屋と同じ土壌で戦っています。むしろ家まで配送してくれるから行く手間も省けて既存の店舗に勝っているとも考えられますね。
 今、本屋で買う人の大半は、そこしか選択肢がない人か、本屋で買おうと努力している人でしょう。この人達が本屋に失望してしまったら、本屋という業態はいつか無くなってしまうかもしれませんね。

 例えば、群馬県高崎市に本社がある文真堂のコミック専門店「アニたま」は、秋葉原でよく見られる商品展開を行い、しかも都心部のアニメイトとは違い、CDもコミックも一つのフロアで揃うと言うこともあり、かなり売上を伸ばしているようです。
 この様に、品揃えを特化させてもいいし、紀伊国屋やジュンク堂書店のようにとにかく大量の本を並べてもいいでしょう。
 しかしフロア面積が限られている小さな本屋は、物量で押し切るわけにはいきません。だからこそついつい流行の本を並べてしまいそうになりますが、流行の本はコンビニやキヨスクでも簡単に手に入るのです。
 出版社別、作者別、ジャンル別。陳列方法の一つをとっても本屋の違いは生まれてきます。確かに、配本ランクの問題から希望した本が届かないという流通構造上の問題もあります(個人的には取り次ぎが一番のガンだと思う…)が、買い切りという方法(返本できないためリスクも大きい)もあるにはあります。

 客が欲しいだけの本を並べるだけのお利口さんな本屋さん(と、同等の品揃えを持つコンビニなどの異業種)はもう十分すぎるほどあります。
 流行を押さえる、品数をそろえる。それも一つのやり方でしょうし、そう言う需要もあります。便利だとも思います。でも、それだけだと飽きてしまうのです。人間はわがままなのです。
 ねえ店長さん。貴方の本屋はどんな本屋を目指していますか?

この日記は9月7日のツイートを元に再構成しました
9月7日12時9分
挑戦する街の本屋さん ビール片手に・女性に特化 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1209/07/news036.html ◆ 「意味のつながりをもとに小説や学術書(略)などを雑多に置く「文脈棚」を設け」 ヴィレッジヴァンガードと同じ手法ですよね。 出版社が棚単位で押さえて行くという古臭い方法に風穴を開けるか…!
9月7日12時17分
ヴィレッジヴァンガードの配置というのは、ヒーリング系のCDを置いたら、それを彩るアロマやスタンドライト、インテリアの本にワインまで同じ場所に並べ てしまう。 その選び方の違いが店ごとの個性になり、差別化につながっていく。 売り上げじゃあ紀伊国屋に勝てない。でも、売り方を変えれば…?

 ところでアニたまさん。同人誌をそちらに預けてから数年が経過しますけど、一度も売上報告がありません。つまり売れ行きは0冊ということでよろしいでしょうか…(´;ω;`)ブワッ

2012年9月16日(日曜日)

パソコンプチリニューアル

 土曜日のお話。
 ここ数日、グラフィックボードに端を発する強制終了・リブートを日に何回か繰り返す状態になってきたのでエラーログを眺めていたところ、ハードディスクへのアクセスに失敗しているログを見つけてしまいました。ハードディスクの故障は以前に一度被害を被っているので、グラフィックボードの方も気になるけどとりあえずハードディスクだけでも交換しようと思い、朝一へ秋葉原へ。

 データドライブ用に2TBのハードディスクを貯まったポイントと早朝割引を活用して5000円強で購入してきました。
 ハードディスクは新陳代謝させるのが私の運用方法なので、新しいデータドライブ用のハードディスクを購入したら、それまでデータドライブだったハードディスクを外付けに、外付けだったハードディスクは売却用にと移り変わっていきます。
 データドライブ用のハードディスクを入れ替え、売却するために外付け用のハードディスクをフォーマットしているところでパソコンがフリーズ。その後はMBRを初期化した上でのフォーマットも受け付けなくなったため、ひとまずフォーマットは中止。

 翌日曜日。
 フォーマットやら何やらで時間を消費しつつ、やっぱりフリーズからの再起動が怖いということもあり、こんな事になるなら土曜日のうちにグラフィックボードも買っておけば良かったと思いつつ、二日連続で秋葉原へ。
 グラフィックボードについてはGTX660かGTX660Tiにするかで一ヶ月以上悩んでいたのですが、タイムセールで秋葉原平均価格より4000円安くなっているGTX660Tiを見つけたのでそれに決めました。4000円も下がるとGTX660の高いところとほぼ同じ金額になりますからね。

 ということで、三連休中はパソコンの修理に追われた形になりました。
 これだけ移動したのも久しぶりです…。

2012年9月17日(月曜日・敬老の日)

俗世間で穢れた心が神社と巫女さんによって癒されていく

 「まだ穢れているんじゃない?」という清浄な人からの突っ込みはお断りしております。

 ここ最近神社成分が足りていない気がしたので、土曜日・日曜日とそれぞれ一箇所ずつですが神社に行ってきました。神社いいよ神社(´∀`)

花園神社(新宿)

ビルと樹木の林を抜けると見えてくるのは白の左官壁に朱色が眩しい神社 新宿区役所のすぐ側という都会のど真ん中にある神社。表通りは靖国通りで高層ビルだらけなのですがこの神社の回りだけぽっかりと穴が空いたかのように空が広がっています。朝一に行ったのですが、サラリーマンが通路として使っていたり、近所の人が散歩していたり、外国人観光客もいたりと、まさに都会の真ん中だなあという印象。
 表の参道ではなく横の参道ですが、高さの比率がよく分かる写真はこちら

鳩峰八幡神社(所沢)

100メートルほどの苔の生す参道を抜けた先にある神社 これは日曜日の早朝にいった鳩峰八幡神社。白飛びしてしまって屋根の細部が失われてしまっているのですが、それはご愛敬。
 この神社、至る所に苔が生えているほか、鬱蒼とした林の中にあるのでしっとりした空気が漂っていて、先の花園神社とは全く違うのがすごいですね。

久米水天宮(摂社)

小さいながらも雰囲気のある神社 鳩峰八幡神社の摂社にあたる久米水天宮です。鳩峰八幡神社の摂社ですが、参道が別にあるほか、鳩峰八幡神社の本殿の位置から3メートルほど下ったところにあるので別の神社に見えてしまいます。
 この神社、境内の中に東屋みたいなのがあってベンチが置かれているので、地元の人の休憩所のようになっています。このときも犬の散歩をしていたおばさんが座っていました。
 こういう日常にとけ込む神社というのは、私はすごく好きです。
 ただ一つ残念なのが、扉の所に寄付金と寄付者の名前が書かれた紙がべたべたと貼られていて、ちょっと雰囲気にかけるかなあと。木の札に書かれていたら少しはマッチしていたと思うのですが、そこが残念でしたね。

2012年9月18日(火曜日)

ガジェット

 電車の中だと結構原稿が進む私ですが、ノートとシャーペンというスタイルでやっているため、周囲の支線が気になるのと、混雑してくると作業しづらいというのが今のところの欠点。気に入らない表現にざっくり取消線を入れて続きをかけるという、思考には向いたツールだと思うのですが、車内という環境には余りマッチしていないと思っています。
 そこで、去年、いや一昨年ぐらいからこの執筆環境をどうにかしたいと願っているのですが、最近候補の一つであるポメラが脱落。電車の中であれを広げてかたかた入力するのはちょっと気が引けるというのが最大の理由でした。やっている人を見たことがあるのですが、膝の上に置くことになるので手首もちょっと辛そうなイメージです。
 となると残る候補は、7型・10型タブレットと、QWERTY配列のキーボードが付いているタブレットになるのですが、これがまた結構難しい。最初に目がいったのはNECのLife Touch NOTEなのですが、これが実際に使ってみると変換に時間がかかるのと、入力はキーボードなのに変換の確定がタッチパネルなので、ちょっと操作性に難があるかなという印象でした。
 その後も幾つか候補を挙げつつ、海外製のキーボード搭載の商品も調べながらという展開で現在に至るのですが、最近の方向性としては、REGZA PhoneのIS11Tのような商品か、7型のタブレットで横持ちという所に落ち着いています。海外向けの端末では数字キーまで単独で配列している商品もある(例:Xperia mini pro)のですが、国内では現状そう言う製品はなさそうです。

 7型タブレットなんかは秋葉原の専門店に行けば、台湾製やら中国製の商品がゴロゴロと転がっていて、1万円前後から購入できることもあり結構お得ですが、海外モデル独特の問題点もちょいちょいあるので悩ましいところ。
 一機種、すごく魅力的な7型タブレットを見つけたのですが、横に持つと手のひらでESCキーを押してしまうという酷いキー配置で困ってしまいました。
 なかなかいい商品は見つかりませんね…。

2012年9月20日(木曜日)

アイディアねりねり

 サイトの構造変更を視野に入れつつ、作品の分類に悩む今日この頃。目標としては、ウェブと同人誌のシームレスな連携なのですが、そうなると既存の作品分類のしかたでいいのかなあという疑問が。かといってジャンル分けをするほど多岐にわたる作品を書いているわけでもないですし。
 分類ってそれこそ理化学の世界だと分類方法だけで論文が一本書けてしまうほど難しい問題なのですが、何かいいアイディアはないかなあ…。

ダウンロードインターフェイス

 あと別枠で、ダウンロード回りの整備も何とかしないと…。

読書方法の選択
Web版 冊子版
このままサイトで読む TEXT形式をダウンロード EPUB3をダウンロード 収録同人誌紹介ページへ
QRコードでURLを参照 QRコードでURLを参照

 あんまりうまくないなあ…。

読書方法の選択
Web版 このままサイトで読む
TEXT形式をダウンロード
EPUB3形式ダウンロード
冊子版 収録同人誌紹介

2012年9月30日(日曜日)

原稿用ガジェット

 Nexus7の日本発売が発表され、即日予約が始まり、明後日には店頭に並ぶという怒濤の展開ですが、ビッグウェーブにのってまいりました。

 ここ1年、いろんなものを触っては諦め触ってはあきらめを繰り返しましたが、その中で一つの候補であったNexus7に決めました。タブレット系の候補は、edenTAB、Googleタブレット(当時は名前がなかった)、中華タブレットの3つが候補にありましたが、最初はedenTABでした。しかし、提供している会社の広報体制(3月提供予定が7月にずれ込んだりとか)や、マーケットの仕様に同意できない点も多く、ここ最近は中華タブレットか、物理キー付きのREGZA PhoneのIS11Tが候補に挙がっていました。もちろん、日本での発売が未定だったNexus7の輸入モデルを取り扱っている店も知っていたので、国内で正式に発表されたら購入しようとは思っていましたが、急転直下の発表に食いついてしまいました。
 実のところ、10月の中頃に帰省する予定があり、その移動時間にタブレットを触ってみたい(なんだかんだと4時間かかりますからね…)という要望もあり、10月頭に中華タブレットを調達する予定だったのですが、先日、突如としてNexus7の国内発売が決まったという知らせを受け、昨日、ヨドバシカメラで予約してきました。

 果たして使いこなすことは出来るのか。
 そして、資格試験まであと8日というこの段階で、私は果たして触りたいという誘惑に勝つことが出来るのか、こうご期待!

リニューアル準備

 2005年9月の大規模リニューアル(フレームを撤廃し、SSIでメニューを呼び出すようにした&CSSの全面的採用)のときですら放置してきた古い日記の整理を始めました。
 もちろん、ここまで続けてきた日記のログを消すのはもはや考えていなくて、タグの整形ですけど。

 当時の日記は表でレイアウトをしていて、一発置換できなかったのでリニューアルの時も放置してきたという経緯があるのですが、今回はそれを手作業で現在のレイアウトに書き換えています。ひとまず今日は、2003年1月から6月まで修正しました。
 リニューアル後のデザインの方向性はまだぼやけていますが、何をするにも古い構造のページを修正しないと置換をする時に面倒なことになるのです。ですので、この機会にデザインのアイディアを練りつつ、古いページを今の形に置き換えていければと考えた末の行動です。

 しかしまあ、当時の日記の文体(口調)の酷いこと酷いことw
 基本的に当時の形をほとんどそのまま残していますが、フォントいじりの大半は再現することなく現在の標準的なテキストにしています。一部の大きさの変更ぐらいですね。色関係はほとんど切り捨てるという方向にしています。

 具体的なリニューアルの方向性については、今後のサークル活動とも絡んでくるところがあるのでまだ詰められない部分が多いのですが、今年いっぱいはじっくりと考えようと思います。

初出: 2012年9月8日
更新: 2012年10月2日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2012 SUZUHIBIKI Yuki

Fediverseに共有