ロックンロール

小説を書く人に読んでほしい。
小説を読む人に読んでほしい。
小説を書こうと思っている人に読んでほしい。
すべての小説に関わる人に読んでほしい。
迷っている人…道が見えない人…悩んでいる人…に私は読んでいただければ、と願う。

お風呂上がりの一冊

小説を書いているときって…何が一番楽しい?
読んでいる時って…何が一番楽しい?
何も浮かばなくて…執筆が進まなくてつらいときは…何が一番つらい?
悩んで…悩んで…いーっぱい悩んで…それでも悩んでしまうとき…貴方はどうする?

ロック魂なんて理解できない。
それは私も。
じゃあ…ロックンロールっていうタイトルには…意味があるの?
それは読んでみればわかるよ。

主人公は小説家。
今、小説を書くためだけにパリにいる。
パリと言っても…外縁都市に。

そこにはそこなりの日常があって…繰り返される毎日とそうじゃない日々がある。

歌を聴いて…涙ぐんだり…本を読んで涙ぐんだり…街に身を預けて悩んだり…知らない人と一緒に悲しみを共有したり…。
その中心にはいったい何があるのだろうか。

恋の原動力って何?
ロック…?
たぶん違う。
恋によって何が起こるの?
それは体験しなければわからない。
じゃあ…この本を読んで何がわかるの?

…きっと、哲学とかそんなものじゃ説明できない、『小説を書きたい』と思う心や、『人を好きになりたい』と思う心がわかるんじゃないかな?
悩んだときに…自分はどうすればいいのか…そんなことも…もしかしたら見つけられるかもしれない。

小説を書く人、小説を読む人、小説を書こうと思っている人、すべての小説に関わる人、そして、迷っている人…道が見えない人…悩んでいる人…に私は読んでいただければ、と願う。
感動…というわけではない。
でも…読み終わった瞬間、心が澄み切っているのは…透き通っているのは…すっきりしているのは…どうしてだろう。

情報

著者名: 大崎善生
出版社: マガジンハウス
タイトル: ロックンロール
ISBN: ISBN4-8387-1458-0
価格: 定価:1500円+税
初出: 2003年11月20日

初出: 2004年2月18日
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