作品紹介 -丘の上の物語-

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丘の上の物語 〜春がすぐそこまで来ていた〜 白河蓮ストーリー

【サムネイル】表紙見本 オレ達が住む鈴音町にも、春がすぐそこまで来ていた。街を覆っていた雪も解け、あたりは新緑の緑に包まれている。桜の木にもつぼみが芽吹き始めて いる…。いつもと変わらない日常がそこにあった…。冬が過ぎ、春がやってくる…季節と共に人は変わる…。そんな日常の断片からはじまる小さな恋の物語…。
 雪解け水の処女作である、丘の上の物語シリーズ。雪解け水の原点がここにあります。Webページで連載された作品に加筆修正を行い、冊子化した作品です。

 蓮ストーリーは、蓮という一人の女の子がヒロインとなります。他にも沢山の人物が登場し、蓮はライバルに悩まされながらも、成長していきます
 物語の視点は蓮の兄である主人公、修司です。彼はいつものように日常を過ごします。ですが、そこに幼馴染の薫が現れて…。
 果たして、主人公の、修司は蓮の想いに気がつくのでしょうか…誰のことを好きになり、そして、その思いを貫き通すのでしょうか…。

(3万7000文字相当)

本文より

「何で走ってるんだぁぁぁぁぁっ!!」
 ちなみに、全速力だったりする…。
 めちゃくちゃ元気そうな蓮が振り向いて、
「いいじゃん、いいじゃん、いい運動になるし。それに花見の場所探すためじゃん」
と爽やかな笑顔でいいきる。
「だからって…」
もう、隣町まで来てるって…いえないよな〜。


「あっ、ありがとぉ」
 目の前に蓮の顔がある。
「…」
「どうしたの?」
「なにがだ」
「なんだか………、ちょっと変な感じ」
「…気のせいだろ」
 オレはコホンと咳払いをした。
「来年も…また、来ようね」
 微笑む蓮。
 オレは、
「そうだな…」
オレは頷きながら返事をする。
 頭の後ろで両手を組んで、桜を見る蓮。
 なんだかオレの知っている蓮じゃないような気がした。


「待って!!」
 薫が立ち上がって、オレの胸に飛び込んできた。
 そして―――
「しーくんは、れーちゃんのことが好き?」
 公園には虫の声がなく、ただ、風だけが優しく吹いていた。
 さっきまでのことが嘘の様にいつも通りの緩やかな時間が流れている。
「私…しーくん、ううん。修司君のことが好きなの…。子供の頃から、ずっと好きだったの。あの時のこと、覚えてるかな…」
 そういって、薫はオレの背中辺りに手を回してきた。
 そこには…傷の跡があった。

作品について

作者
  • 企画: 二重影
  • 原作: 二重影
  • 著作: 二重影
  • 脚色: 鈴響雪冬
冊子
  • 規格: B5サイズ、76ページ
  • 価格: 350円
  • 印刷: インクジェット
  • 表紙: 総天然色 (上質紙)
  • 本文: 白黒・上下二段組み (普通紙)
  • 発行: 2003年6月18日
  • 絶版: 2006年8月15日
  • 重さ: 130グラム
備考
  • 自由利用マーク
  • EYEマーク
初出: 2004年3月8日
更新: 2005年2月25日
著作: 鈴響 雪冬
Copyright © 2005 Suzuhibiki Yuki