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COMITIA84

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ペーパー
 突貫工事ペーパー
ペーパー2
 去年のコミケで配ったペーパーの余り

記録

即売会報告

前日夜

 無事に東京に辿り着き、詩唄いといつもの場所で待ち合わせをして、そのままホテルへ。夜の街に響く二台のキャリーバッグの音と、二人の話し声。どことなく、去年の夏コミを彷彿させます。
 ホテルについて一休みをした後、近くのカレキチまで夕ご飯を食べに。店の前に飲み屋の客引きが立っていたのですが、じゃまだなーと重いながら軽くあしらいつつ店内へ。
 注文したカレーを食べているときのこと、自動ドアが開くと店員さんが「いらっしゃいませー」と言うと同時にドアの所に駆け寄ろうとしてすぐに立ち止まりました。何が起こったんだろうと思ったら、車椅子でのご来客………で、その車椅子を押してあげているのがさっきの客引きの金髪で甘ったるい話し方をしていたお兄さん。
 ちょっと、和んだ。

【写真・サムネイル】 2台のキャリーバックのカバーが開けられ本が露出している。明日の準備は万端。 コンビニで飲み物を買い、ホテルへ戻って明日の準備。お互いのキャリーバッグの中身を確認しながら、荷物の分配と、不足分がないかの確認、見本誌カードの記入など、予め電話で打ち合わせていたことを淡々と片づけていきます。
 私のキャリーバッグは手前ですが、写真で分かるとおりB5の本をそのまま入れられる大きさです。店頭で手の平を使って一時間以上に渡って大きさを調べながら選んだだけあって、予想通りぴったりと収納できていることが分かります。
 こんご、B5の同人誌を作ることはないでしょうけど、B5が入るということは、A5を入れたときに余裕があると言うことになり、その余裕分にお品書きなど、面の大きな物を入れることが出来ると言う利点もありますね。
 荷物の分配も終わり、明日のことを考えて二人揃って、久しぶりの0時台での就寝………。

目覚め、設営

【写真】 時計と携帯電話とアナちゃん。 夏コミとは一時間開場時間が違うこともあり、サークル入場時間もそれにしたがって少し遅めなので、ゆとりを持って六時に起床。ここのところの修羅場スケジュールの影響か、二人揃って「寝過ぎた」という感想。起床タイミングが悪いこともあって欠伸が立て続けに出るなか、出発準備を始めます。
【写真】 一つのコップに二つの歯ブラシ。まるで新婚生活。 シャワーを浴び、歯を磨き、身だしなみを整えたら、お手洗い…とドアを開けた瞬間、おもわず「ちょっとまて」と噴きだした光景が。私が先に歯を磨いたので、どう見ても詩唄いの仕業です。ところで、あの第4の物質で出来ているといわれるあいつは歯を磨く必要とか、磨く手段があるのでしょうか。

 駅でもう一人の友人と合流し、3人編成になった後、近所の松屋で朝食を取りました。このとき加わった友人と私は実に1年4箇月ぶりぐらいの再開。あわなかった期間、電話もメールもチャットも殆どしなかったというのに、劣化していないと感じる二人の関係は、メールでしか相手との繋がりを確認することが出来ない人達に一石どころか一惑星ぐらいを投じることが出来そうです。

 そしていよいよ…ビッグサイトへ。

【写真】 なぜか自然と見上げて写真まで撮ってしまうビッグサイト。 もう回数もこなして見慣れた光景なのに、見上げてしまうのはどうしてだろう。
 同じ電車を降りた同士達と共にビッグサイトへ。コミケの時ほど凄くはありませんが、「国際展示場駅」を出発する電車の車内が異様に空いているのはもう見慣れた光景ですね。
 ビッグサイトの特徴的な逆四角錐を支える柱に付いている垂れ幕は相も変わらず「2016年に東京オリンピックを」といった類の物ですが、夏コミの時より豪華になっていますね。こんな所に税金を使っている暇があったら、売れない同人作家全員に金一封でも進呈しろって思いませんか?

【写真】 サークル参加者だけのビッグサイト東館。 会場の中に入り設営を始めます。西館でしかサークル参加を経験したことがなかったので、東館との違いに戸惑うばかりです。
 なんと言っても、明るい、広い、気分がいい!
 サークルスペースの広さは拡大開催による物で普段はもう少し狭いようですが、後ろの広さには驚かされます。西館の感覚で荷物を広げると、在庫のダンボールがもう一つずつおけそうな感じですね。
 写真はコミティアの特徴の一つとも言えるパネル展示スペースの準備が進んでいくところ。柱の幅を利用した配置なのでしょうけど、ベルリンの壁のように隔離された気分になってしまうのはどうしてでしょうか。

 準備も殆ど終わったところに、見本誌の回収が始まりました。コミケの時もそうでしたが、「見本誌の提出をお願いします」と言われて、「ドン」と8冊9冊の本を積み重ねた時のスタッフの反応を見るのが楽しくてしょうがないです。案の定、今回も、「9冊!?」という反応を頂きました。すかさず、「初参加なので」と言うと、即座に納得していただけました。
 販売冊子は11種類ですが、もろもろの事情でスタッフさんには9種類しか渡していません。まあ、一つのサークルで見本誌スペースを占拠するのもどうかと思いますし、これで良しとしましょう。
 準備も終わったところで、サークルカットの印刷状態をチェック。予想以上に綺麗に出力されていました。グレースケールから白黒2値への手動網点もなかなか上手くなってきたというものです。

 そしていよいよ、一般入場が始まりました

11時、一般入場開始

 開場早々、詩唄いが他のサークルに挨拶に行ってしまったのでまったりと人が流れてくるのを待ちます。全て創作と言うこともあり、コミケと違って開場後すぐに人がスペースの前を歩くようになると言うのは、「そうさく畑」以来の光景で、とても懐かしく、そして驚きを持って見てしまいます。午前中から本を手にとって貰えるというのも、久しぶりの光景ですね。

 少し時間を貰って見本誌置き場の偵察。見本誌置き場ということだけあって、予想よりカオスだなあという印象。というか、読み終わった本が乱雑に重なり合い、モラルの低さが残念ですね。小説が配置されている「ぬ」や「ね」の見本誌置き場は他の所より明らかに冊数が多く、初参加が多いのかなと考えを巡らせました。
 見本誌置き場を採用するイベントはこれで二つ見たことになりますけど、これに関しては、それを売りにもしている「そうさく畑」の方に軍配が上がりそうです。COMITIAではスペースが限られているという事もありますが、「そうさく畑」の場合は、原則、一冊には一冊分の区画が与えられていますから、本が積み重なったりすると言うことはありませんし。COMITIAの見本誌はどちらかというと、見本誌読書会のほうに力を注いでいるのかも知れません。

 全体的な印象としては、「拡大開催の時は新規開拓が出来ない」という買い手の意見がそのまま、通路を歩いている人に当てはまるなと言う印象。
 予めサークルがチェックされている配置図だけを眺めながら早足で歩いている人が数多くいました。むしろ、午前中は殆どがそんな人ばかりでしたし、午後も割と多くいたような気がします。
 狭い日本急いでどこへ行くというような標語がありましたけど、COMITIAでは2館開催は広い方になるのでしょうね。拡大開催の度に、「サークル回りきれなかったー」という感想を見かけますし。

今まで西からしか行ったことがなかったけど、開場の外にあるマックって、東から移動すると遠いのね

【写真】 通路の両端にある歩く歩道の、西から東へ移動する側 サークル入場時間にマックの店員が外で大盤振る舞いをして配っていたクーポン(使用期限が5月8日だったから?)の使用時間(朝マックの時間は使えないとか、お昼時は使えないという制限があるのもちらほら)で一悶着ありながら、13時の後半、ひとまず私だけお昼ご飯を食べることに。初めて東館から外にあるマックまで直接移動したのですが、遠いですね。途中にあるに新館ですら遠く感じたのに、マックはもっと遠かった。行って、食べて帰ってくるだけで45分も経ってしまいました。
 写真は、(いつもコミケでしか使わないから)初めて動いているところを見た、東館と西館を繋ぐ動く歩道。思わず珍しくて写真に収めてしまいました。

 メンバー全員が昼ご飯を食べたところで、私は合同展示である百合部へ出張。手に取る本全てが小説という謎のスキルが発動し、小説ばかり5冊ほどゲット。そして、この百合本が後々のある行動の布石になったかどうかは、分からないです。

 そうこうしている間に閉会時間も近づき、周りのサークルが片づけているなか、前橋でお世話になっている羽森さんが本日数回目の登場。ここで、アルトネリコ→ルカ可愛いよ、ルカ→あの二人はやっぱりあれだよね→盛り上がって参りました→新刊制作決定。
 たまには、こんな勢いで本を作ってもいいと思うんだ。

 なお、閉会時間の少し前に帰って混雑を避けるという羽森さんの策略はしっかりと潰しておきました。

閉会→打ち上げ

【写真】 帰りのエスカレーターにて。キャリーバッグの写真。 閉会時間まできっかりとイベントに参加し、ホテルに戻る準備をしているとき、これまた前橋でお世話になっているサークル「こねこねこ」の「ゆうさく」さんが、姫という方を連れてスペースに訪れました。初見と言うこともあり、名刺を差し上げたところ、姫さんから同人誌を渡されたので、こちらも負けじと、もはや「名刺本」などと呼んでいる、AtoZを進呈。活動地域が同じ前橋と言うことで、今後のイベントでお世話になりそうです。
 二人を見送り、サークルを畳み、テーブルと椅子も幾つか畳み、会場を後にします。

 取扱説明書に「これは旅行用の服などの軽い荷物を収納するために作られているため、重い物を載せないで下さい」といった文面があるキャリーバッグが頑張って20キロ以上の荷物を運んでくれたことを称えながら、大井町駅の長いエスカレータを、地上階に辿り着くまでゆっくり待ちます。

【写真】 テーブルの上に、生ビールのジョッキが三つ。 とりあえず、「生中」。
 最近、ビールばかり飲んでいる影響か、何となくビールが美味しく感じられるようになってきたなか、修羅場開け+飲み屋のビール+旧友との再会という4HITにより、今宵の酒は格別でした。
 紹介が遅れましたが(するつもりはほとんど無かったり)、このお店はもはやお馴染みとなった某居酒屋です。

 ひたすら飲んで喰って話してひとしきり盛り上がった後、秋葉原まで移動してゲーセンに立ち寄った後、解散。
 これにて、私的なCOMITIAの全日程が終了しました。

総括

 拡大開催のCOMITIAに関しては何となくイメージも掴めたので、次は本来のCOMITIAの雰囲気が現れるという他の時期のCOMITIAに参加してみたいところです。流石にコミケ直後にもう一度東京というのも疲れるので、例年11月のCOMITIA当たりをターゲットにしつつ、当面の作業は新刊ですね。

 さっくり書く予定だったのに、コミケと同じぐらいのレポになってしまった。

 ひとまず、思うところのあるイベントですが、もう一度参加したいか、と問われたら、「是非!」と答えたくなるようなイベントでした。

 当日参加した全ての方々に、お疲れ様とありがとうを。

初出: 2008年5月14日
更新: 2008年5月14日
著作: 鈴響雪冬
Copyright © 2008 SUZUHIBIKI Yuki

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